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[00362]毎年ゴールデンウィークに谷川岳を訪ねて・・・ 返信 削除
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投稿日時:2011/06/01 14:37:46

2010/05/05(Wed) 20:59
私は今から6年前に個人的な心の悩みを払拭する為に元々好きなウィスキーをストレートでがぶ飲み(それも3年間も)し、それが基で循環器傷害を引き起こし、軽い心筋梗塞になりました。一週間後に家内とスイス旅行を前にした5月4日の事でした。私は長野県の伊那谷育ちで周囲は全面山ばかりで遊ぶ場所といえば山しかありません。家の前には頂に雪を被った南アルプスの赤石山脈の絶景が聳えています。上京して大学を出て就職をしました。その後家内と結婚する事になりましたが、1つの条件がありました。『もう山には行かない』という確約書を書く事でした。結婚した当時はサラリーマンでしたが、第1次オイルショックによる不況を機に脱サラをして今の職業である『ラーメン屋』の基になる札幌ラーメンのフランチャイザーになりました。2人の娘達を育て上げるために確約書とは関係なく、家内と必死になって働いて26年経ちました。私の病気を境に家内から「もう山に行ってもいいよ。自分の好きな事をして頂戴」と許しが出ました。山しか趣味のない私の人生の後半の出発としてJACに入会しました。若かりし学生時代から唯一好きだった谷川岳に無性に登ってみたくなりウキウキしながら夢中で登りました。私が毎年ゴールデンウィークに谷川岳に登る理由は昨年一年間健康で過ごせた証として、そしてまた今年一年間健康で居られるエネルギーを谷川岳から戴きたいと思うからです。今年も山友達の佐久間幸男さんと2人で天神尾根経由で往復しました。今年は結構雪が多くて山道は歩きやすく楽しく登る事が出来ました。申し分ない見事な天候を与えてくれて谷川岳は今年も私達を招待してくれました。頂上の肩の小屋には友人でもある管理人の馬場保男さんが「2日に来るって言ってたので待っていたんだけど、きょう(3日)だったんですか」と言って待ちわびておりました。毎年小屋に一晩泊って馬場さんと色々な話をしながら消灯時間の9時になったのも忘れて酒を酌み交わすのが楽しみです。毎年この時期の肩の小屋は泊り客が少ないので全客一緒になって酒を酌み交わし、色々な話をします。翌日はご来光を拝みに頂上に向いました。天候は上々だけど、朝方の風と寒さは都会に住む私等にはこたえます。小屋の横には、やがてマチガ沢へ落ちる雪庇が恐怖の口を開けて横たわっていました。遠くに大倉山や白毛門が雪を冠り美しい姿を見せてくれました。オキノ耳の下にはマチが沢からせり上がる東南稜が白い大量な雪を羽織って崩れるのを待っておりました。朝食の後、馬場さんが入れてくれたコーヒーを飲みながら、昨夜の話の続きをし、記念写真を撮ってまた来る事を約束して帰路に着きました。途中熊穴沢の避難小屋から振り返ると谷川岳は見事な雄姿を晒して別れを惜しんでいるようでした。最後に天神尾根の稜線で腰をおろして暫くの間別れを惜しんで雪の急斜面を下り、ロープーウェイにて下山しました。
(PC等)

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