安間繁樹氏(千葉支部会員) 2019年秩父宮記念山岳賞受賞

1 秩父宮記念山岳賞受賞 「熱帯雨林における生物調査と探求」 

令和元年度の秩父宮記念山岳賞は、西表島やボルネオ島での野生動物の研究に長年携わってきた安間繁樹会員。業績は「熱帯雨林における生物調査と探求」により。安間会員は、「私は長年、調査のため熱帯雨林の中で動物のような生活を送ってきた、山登りとはほど遠いなと思っていたが、古野会長の話にあった「山の文化」という分野に、私が携わってきた自然や動物とのかかわりも含まれるのかと感じ、力をもらった。これからも西表島とボルネオ島の自然とそこに住む人たちの姿を見つめて、記録していきたいと思っている」と語った。 ※日本山岳会 会報「山」 2019年12月号(No.895)から転載。

chiba-YasumaS.JPG 安間繁樹会員 2018年4月 西表島にて

2 西表島発見の旅 

安間繁樹会員と歩いた西表島発見の旅 (日本山岳会報「山」2018年5月号掲載用原稿) (記齋藤米蔵会員) から抜粋

 イリオモテヤマネコの研究で知られる千葉支部会員の安間(ヤスマ)繁樹(シゲキ)さんに西表島を案内していただいたらどんなに素晴らしいだろう、という話が持ち上がったのは、昨年12月の支部月例役員会の時だった。話はとんとん拍子に進み、正式な支部山行として『西表島発見の旅』が決定した。 安間さんは5年間西表島に住み、世界で最初にイリオモテヤマネコの動画撮影に成功した。その後、JICAの海外派遣専門家として足掛け30年ボルネオ島で動物の調査・研究をした、亜熱帯動植物研究の第一人者である。イリオモテヤマネコや琉球列島関連及びボルネオ島関連の多数の著書を出版されている。出発は4月12日。14日の西表島最高峰古見(コミ)岳469.5m登山と16日の石垣島()()()岳525m(沖縄県の最高峰)登山を含む5泊6日の旅である。参加者は千葉支部の会員・会友13名。

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 偶然にも4月15日は『イリオモテヤマネコの日』だ。53年前、1965年にイリオモテヤマネコが新種として発表された。その年の5月5日、ここ南風見田の浜で大原中学校の生徒たちが捕獲した個体が、のちにタイプ標本となった。西表島最後の夜。南風見田の浜で採取したビニール袋一杯のモズクをつまみに、締め括りの反省会を行った。この夜を含め毎夕食後は、安間さんから西表島の動物・植物や、島の歴史、島民の生活などについてレクチャーを受けた。食事中、行動中、車での移動中も途切れることなく熱心に西表島を語ってくれた。

今回の『西表島発見の旅』は単なる山行ではなく、西表島を知り尽くした安間さんのインタープリテーションにより、掛け替えのない貴重な体験の旅となった。