⑫自然放射線の最近のブログ記事

環境放射線7 高度変化-宇宙線寄与-

高度変化-宇宙線寄与-

 環境放射線1全測定結果から宇宙線の割合が高く、高度が確定している測定箇所をピックアップしてみました。花崗岩地帯はウラン、トリウムやカリウムが多く含まれていますが火山地帯の溶岩はこれらの含有が少なく、八甲田山で0.0210.028μSv/hと低い値です。富士山の2合目でも0.031μSv/hです。また、湖や高積雪地帯は水による遮蔽効果で大地からの自然放射線が少なく宇宙線成分が大半と考えられます。宇宙線は、高度0mで最も低く、高度が上がると大気による吸収が少なくなるため増加します。よって高度0mから、登山の領域、航空機の領域の測定値をまとめています。高度ゼロメートルの千葉港船上で0.0200.034μSv/hと少し高く、海水成分の影響があると考えられます。湖は、十和田湖400m0.0210.026μSv/hと箱根の芦ノ湖728m0.0090.011μSv/hです。5月の妙高山高谷池ヒュッテ2000m雪上で0.0100.015μSv/h、高度1700mから3776m間は富士山の測定値も使っています。高度7200mは国内の飛行機、10000m以上は国際線に乗った時の測定値です。離着陸の高度は電子機器が使用禁止されているため空白です。国内線東京-博多間の往復便はSS-γスペクトルサ-ベイメ-タで測定、国際便は成田-サンフランシスコ間の往復便はフィールドスペックで測定しています。

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図 高度変化 横軸は高度、縦軸に測定値

縦軸を対数目盛で表示すると直線性で、宇宙線が大気で吸収されていることを示しています。

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図 高度変化 縦軸を対数で表示

環境放射線6 人に含まれる天然放射性同位元素カリウム-40

人に含まれる天然放射性同位元素カリウム-40

 自然放射線は人体にも存在し、代表的な自然放射性物質は40Kです。カリウムは人体にとっても必須な物質で、健康な日本人男子で110140g程度含まれています。 このカリウムの同位体には39K(安定、存在率93.11%)、40K(放射性、存在率0.0118%)、41K(安定、存在率6.88%)の3核種が存在し、このうち40Kが放射性で1.46MeVのガンマ線を放出し半減期は12.5億年です。カリウム140gは4,000Bq(ベクレル)に相当します。体内の40Kは外部からの放射線を遮蔽した鉄室内で高感度測定器を用いて測ります。図は体内からのガンマ線のスペクトル測定例です。グラフ右のピークは1.46MeVのガンマ線です。環境放射線2 岩石比較測定グラフで右の高いピーク(1401channl付近) 40Kで同じガンマ線です。 (測定機器 NaI検出器 )

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環境放射線5 電車内で測定

電車内で測定

 電車内の測定結果をまとめました。2000713日 千葉県内房線、2000年11月5日 東京-小田原、200011月東北本線 上野-西那須野 2002年2月 京葉線-中央線-山梨駅往復、20022月総武線-高崎線-前橋駅 2016528日 東北本線福島駅-越河(コスゴ)駅各間で660点測定した値です。

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山梨県内中央線のトンネル内は0.1マイクロシーベルト程度、他の地点ではほぼ0.05マイクロシーベルト前後の値、最後の2016528日測定の東北本線0.030.11マイクロシーベルトでした。測定器は 浜松ホトニクス社製SS-γスペクトルサ-ベイメ-タ、FieldSpec、日立アロカシンチサーベイの3種類を使用。

環境放射線4 千葉県内

千葉県内

ここに掲載したデータは、千葉県内で1997年から2002年、2011年9月から2016年2月の237点の測定結果をピックアップしました。

測定器は 浜松ホトニクス社製SS-γスペクトルサ-ベイメ-タ、FieldSpec、日立アロカシンチサーベイの3種類を使用。

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千葉県内環境放射線測定値 1997年から2016年まで。中央左中央区歩道は2002年まで、その後20119月以後は少し高めです。

環境放射線3 蔵王登山

蔵王登山

 2016年5月28日 新幹線福島から東北本線福島から白石駅、バスで刈田岳峠南蔵王を歩いた時の測定結果です。測定値は0.020.07マイクローベルトで、他の火山性地域と同じように低値でした。日立アロカシンチサーベイ(直読値)3種類を使用。

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最大で0.07μSv/hでした。

環境放射線2 登山

登山

 環境放射線1自然放射線測定で示した中から登山中に測定した測定値をまとめてみました。

期間は978月から200111月、最後だけ2016.2月。

富士山、八甲田山、妙高山(5)、甘利山、モンタナ州高原、浅草岳、守門岳、白ケ門、奥秩父金峰山等の登山中に測定した値210点です。

測定器は 浜松ホトニクス社製SS-γスペクトルサ-ベイメ-タ、FieldSpec、日立アロカシンチサーベイの3種類を使用。

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図から富士山は火山性で自然放射線が少なく低値、妙高山は5月で大量の積雪が大地からのガンマ線を遮蔽しているため低値です。白ケ門山は尾根上の花崗岩で0.35μSv/h高値です。金峰山も花崗岩質で高値でした。最後の千葉の三石山は低値でした。

岩石の比較測定  2インチNaI検出と波高分析を使用  

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グラフの上から青色が白毛門の花崗岩石、赤色が蔵王の石、水色がみなかみ町の花崗岩石

全計数値比較で白ケ門山の岩石は他の岩石の3.6倍と多く、3グラフのスペクトルはトリウム232に近い。また、横軸1401付近のピークはカリウム-40のピークです。

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写真は最大測定値が得られた白毛門山で、花崗岩の上で測りました。

環境放射線1 自然放射線測定 

自然放射線測定

 環境の放射線は大地の自然放射性物質から放射されるガンマ線、宇宙線による電離性放射線および核実験や原発事故で放出された人工放射性物質があります。岩石はウラン系、トリウム系とカリウム40の天然放射性物質が含まれ、ウラン系とトリウム系の比率はおよそ1:3でトリウム系が多いようです。また、大地は、地形地質によって異なっています。この自然放射線を市販のサーベイメータで測ることができますが、その値は、低くく通常はバックグランド値(back ground)と呼ばれています。この自然放射線を登山、電車、他様々場所を測ってみました。測定単位は放射線線量率(単位 μSv/h)で、測定箇所1347点を示します。測定の高さは1mとしています。測定器は 浜松ホトニクス社製SS-γスペクトルサ-ベイメ-タ、FieldSpec、日立アロカシンチサーベイの3種類を使用しています。

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線量率の最低値は0.009μSv/hで中間は0.03から0.06μSv/h、高値は航空機内と白毛門山の花崗岩の上で0.35μSv/hでした。

使用した測定器

SS-γスペクトルサ-ベイメ-タ : 浜松ホトニクス社製は128チャンネルの波高分析器を備え、γ線スペクトルから線量当量に変換する機能を有する。環境測定は3分間集積し、スペクトルデ-タをノ-トパソコンに転送して記録した。

フィールドスペック :  直読時はGM管で、測定記録はシンチレーション検出器で波高分析データを複数記憶し、後からPCで読み取った。

シンチサーベイ(シンチレーションサーベイメータ) :  日立アロカ製で直読式です。