初冬の飯豊山日帰り(弥平四郎より本山往復)

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 12月5日に福島県の弥平四郎から飯豊山へ日帰りで登ってきた。初冬に頼母木山には登ったことはあったが、飯豊本山へは初めてである。上下の冬装備への着替えは、道中にあるJR東日本磐越西線の奥川駅待合室を借りて済ませた。

真っ暗な弥平四郎登山口から午前一時にヘッドライトを装着し登り始める。駐車場にはまだ雪は無いが氷点下の元、冬枯した植物たちがキラキラと凍り輝き美しい。登りは上ノ越経由で徐々に標高を上げていく。カモシカのトレースに誘われ月明かりの元歩を進める。流石に巻岩山まで来ると積雪も30センチ程度まで増え、ツボ足では効率が悪くなる。ここからはかんじきを装着した。

ふと会津方面を見ると町の明かりがキラキラと揺らめく。天気予報では午前中は晴れ間も見えるとのこと、少しでも白い飯豊の稜線が見えればと願う。

三国小屋以降は膝程度まで積雪は増え登山道は不明瞭で、急斜面の尾根上を正確に歩く所も出て来た。低木が隠れないこの時期が煩わしさでは一番ではないだろうか。切合小屋の一階部分は、雪に埋まり掘るか二階からの出入りとなる。流石に疲労を覚え始めた。ふきだまりの草履塚の中腹で沈み込みがようやく減少に転じる。クラストの恩恵はとてもありがたい。ふと、朝日方面を見やると青空が広がり始め、太陽の光が山々を照らし始めていた。数時間だが晴れるかもしれない、本山への道のりをやや急いだ。

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御前坂の登山道は吹き溜まりで埋まり歩きづらい。帰りはやや山形県寄りに雪の斜面で降りたのだが、登りと違い物の数分で降りてしまった。強風域の本山稜線は完全にクラストし歩きやすいが、歩き方によっては雪が舞い目も明けられない。薄暗い本山の先には晴れ始めた北股岳と快晴の越後平野。右に目をやれば眩しいばかりに光り輝く朝日連峰と月山。

それと対比すれば暗黒といってもいいほどの雲海広がる会津盆地なのだが、高層の雲の隙間から黄金色の光が低層の雲海へと降り注ぐ。

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単独行ではなかなか声を発することはないが、この時ばかりは叫び声をあげてしまった。ありきたりな表現になってしまうが、まるで神がいるならばそこから降りてくるのではないかと。

強風故に体感-20度以下であろう山頂にしばし耐えながら足を止め、大日岳や連峰すべてに光が行き渡るさまを目に焼き付ける。

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こんな幸運はそうそうない。飯豊はこれから初冬から厳冬へ。

厳冬の挑戦者たちの登頂成功を祈り、帰路に就いた。

歩行時間14時間 23km

          多田和広 記

 

 

 

 

 

 

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