お知らせ山想倶楽部

■ 2017.05.04

夏の海外登山 グランド・ティトン&イエローストーン 絶景を歩く10日間

 

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グランド・ティトン

 

場所 アメリカ合衆国 グランド・ティトン、イエローストーン国立公園

期日 2016年6月21日〜6月30日

参加者 石原達夫(担当)、吉永英明(副担当)、日出平洋太郎、広島孝子、

            寺田正夫、寺田美代子、武田鞆子、横田昭夫

 

概要 

グランド・ティトンはイエローストーン国立公園に接する小さな国立公園で、長大なロッキー山脈の北辺の高地に忽然と聳える鋭い4000米級の岩峰群である。盟主はその名を代表するグランド・ティトン山(4197米)であり3600米以上の岩峰は12を超え、周りの氷河湖をちりばめた典型的な氷河地形を示している。グランド・ティトン山塊のいずれの峰も山頂に到達するには高度のロッククライミングを要する。余談ではあるが、この山は、往年の有名な西部劇「シェーン」の背景に使われた。

イエローストーンはアメリカの国立公園指定第一号の有名な観光地で噴火以外の様々な火山活動が見られる。特にオールドフェイスフルで代表される間欠泉群は有名である。またイエローストーン湖から流れ出す同名の川はイエローストーンエグランドキャニオンとして水量豊かな滝を見せてくれる。

私たちは有名観光スポットを見学したが山想倶楽部の名に恥じない登山も実施した。その山はガイザー(間欠泉)の研究で有名なドイツの科学者ブンセン(ブンゼンとも、ブンゼンバーナーの発明者でもある)の名を取ったブンセン山(2600米)で平原からそそり立つ山は極めて見晴らしがよく、案内書ではSweet and Easyとされ、人気のある山である。

以下分担により報告する。                  石原達夫

 

6月22日 晴れ                     横田昭夫

アメリカ・ワイオミング州グランド・ティトン国立公園トレッキング第1日。

朝食はホテルのレストランで済ませる。今日からホテルが変わるため、スーツケースなどすべての荷物を大型レンタカーに積み込む。スーパーへ寄って昼食のサンドウイッチ・お茶・トマト・リンゴ・バナナなど購入。ジェニーレイク到着がお昼近くになったので、湖畔を歩いて行くのからシャトルボートにてジェニーレイクの湖面を楽しみ、15分の所用時間で対岸に着く。

ジェニーレイクは澄んだエメラルドグリーンの美しい湖だ。乗船が2回に分かれたので後発が着くまで湖面を眺めながら待つ。後発のボートが着き、全員揃ってインスピレーションポイントへ出発。寝不足と時差ボケに加えて、高温による体調不良でピッチが上がらない。とにかく体を慣らすようにゆっくり登る。ヒドォン・フォールスと呼ばれる滝へ向かうだらだら坂を登る。途中から谷沿いに歩き、二つ目の橋からヒドォン・フォールスが望まれる。樹林越しのため滝の全容を見ることはできなかったが、滝からのさわやかな涼しい風が心地よく、今日の不調を癒してくれる。

小休止の後、さらに登り続けると、道は切り立った断崖に付けられており、これを登って廻り込むとインスピレーションポイントと呼ばれる展望台に着く。渡ってきたジェニーレイクを見下ろし、振り向くと自分が立っている真後ろに標高4,197mのグランド・ティトンの山頂が見えた。インスピレーションポイントで軽い昼食をとる。リスが出てきて何かを与えると喜んで食べる。しかし、レンジャーに見つかり忠告を受けたとか。

昼食後、ジェニー湖畔の周遊ルートまで戻り、反時計回りにビジターセンターまで歩く。ジェニーレイク・インスピレーションポイント・湖畔周遊ルートはアメリカでも人気のコースらしく沢山の人が何も持たず、観光オンリーといった風情で歩いていた。また、周遊ルートの傍らにはキイチゴやミヤマオダマキがしきりに咲いていた。駐車場15:50出発。今日から3日間泊ることとなるジャクソンホールのロッジに16:40に着く。食事までにスーパーにて明日のランチを購入する。夕食はロープウエー乗り場近くのホテル1階のレストランで生ビールを飲みながらアメリカの料理の一端を体験する。

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「ジャクソンホールのアッパーマウンテン」

 

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グランド・ティトン

6月23日 晴れ  

アメリカ・ワイオミング州グランド・ティトン国立公園トレッキング第2日。

ジャクソンホールのアッパーマウンテンのトレイルコースを歩く。

山頂へはロープウエーを利用し、約10分ほどで標高差1200mを一気に上がる。ロープウエー山頂駅から歩いて数分で3,185mの頂上に着くが無名峰で名前はない。ここからの展望は360度さえぎるものがなく、北東方向にグランド・ティトンの頂上部分を覗かせ、見渡す山々の頂上付近や沢には残雪を白くまとっている。

景観を堪能し休憩後、トレイルルートを山頂からスタートする。少し下ると残雪が現れ、久し振りに雪の感触を味わう。ここから残雪が有ったりしてトレイルのはっきりしないところを通って林道のようにしっかり整備されたサミットトレイルをロープウエーケーブル下のクワットリフトの終点まで下りここで昼食をとる。

昼食後トレイルを下りゴンドラとの分かれるところで、ゴンドラで下る人はやや登りとなった道を左にとり、吉永、寺田、横田の3名はそのまま下る。埃っぽい林道を避けてスキー場のバーンを下る。スキー場のコースはよく整備されていて、穴凹や転石がないので歩きやすい。かなり急斜面だけど膝丈くらいの草が生えているのでブレーキとなって都合がよい。スキー場のコースを3本ばかり下る。とにかく下りなのでぐいぐい下り、ゴンドラで下る人たちと別れたところから1時間足らずでローウエーの乗り場に着く。近くのレストランに入り生ビールを飲んでいるとゴンドラ組も降りてくる。

夕方、スーパーへ行き明日の食料を購入する。夕食は昨夜とは違ったレストランにてワイン・ビールと肉料理・サラダなどであった。

 

6月24日                          吉永英明

今日も朝から天気は良い。アメリカ西部は天候に関しては全く気を使う必要がない。しかも、ワイオミングは西北部のため、カルフォルニア、ネバタ、ユタあたりに比べ朝の冷気も感じられる。

ガイドの山田さんの運転する車でテトンパーク・ロードを北へ。前々日に訪れたジェニーレイク南方のガーネット・トレイルの出発点となる駐車場に車を置き、グランド・テトン(4.197m)と、その南方のミドル・テトン(3.902m)に挟まれた谷、ガーネット・キャニオン沿いに登り、ロゥアーサドルを目指して出発する。当初は松の大木と落葉樹の林の中のなだらかな登りの道を例のごとく実のない雑談をしながら進む。しばらくすると、ジグザグの道になるにつれ、両岸の岩壁に囲まれた急流の谷の左岸沿いの道に入ってゆくが、少々埃っぽいのが難だ。両岸の岸壁が圧倒的になり、目を奪われる。上部にミドル・テトン氷河とロゥアーサドルが見渡せるが遠い。正面に

グランド・ティトンの東側ピラーにヨセミテ、ハーフドームに架かるハシゴと見紛う垂直の部分に興味をそそられるが、つぶさに見ると岩石の種類が違うのではとの見解に落ち着いた。

ガーネット・キャニオンの左岸を詰め、谷の左岸に入るところで残雪となる。大きな岩がゴロゴロした中の残雪を石原リーダーが単独で上部のルートを探り、吉永が続いたが、雪はキッ 

クステップで何とかなるものの、アイゼン、ピッケルを携行しておらず、万一何かあったらと考え、ここで昼食とし、上部への登行を諦めることとした。最終地点は、地図上のメドウ下のプラットフォーム付近と思われる。

上部は、ミドル・テトン氷河に続くゆるやかな雪の道と左岸のモレーンが遠望できた。若い登山者が何組か登っていったが、ロゥアーサドルまでの途中で泊まるのかと不思議である。グランド・テトン東側の圧倒的なピラーを眺めながら、久しぶりに山を感じつつ、ゆっくりと休憩を取り,ほこりの道を雑談の中全員無事下山。

帰路はジェニーレイクのビジターセンターに立ち寄り、グランド・テトンの地形、動植物等の展示を見学し、ジャクソン・ホールのホテルに戻った。今夜も大振りのステーキにありつけると思うと気持ちが昂る。

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ロウアーサドルをめざしてお花畑を行く メドウ下からの下り

 

6月25日                        日出平洋太郎    

連日の快晴で、今日は グランド・ティトンからイエローストーンへ、南から北への移動日である。地図をみると両国立公園はワイオミング州の北西の隅に南北に連なっており、州の北辺は北緯45度である。アフリカの各国が緯度や軽度で4角に切られているのと同じである。45度を日本まで引っ張ってくると稚内の4~50km南になる。緯度では略北海道であるから、乱暴ではあるが梅雨のない北海道を思えば、この時期の連日の快晴も不思議ではない。

7時朝食、初日は食堂って何処だ?とウロチョロしたが3日目ともなると慣れたもので入口に行列ができる。カフェテリア方式でパンにヨーグルト、それに卵かソーセーシにサラダ゙位の質素なもの、アメリカ人も健全だなと思う。

9時出発だが、食事も簡単だし、スーツケースも持ってゆくのでみんな早めに集まってきて、予定より早く出発する。運転手は添乗員兼ガイドの山田さん、一人で何役でもこなす。30分も走ったころ広い草原状の所に出る。西には昨日、下から仰いだティトン峰が聳える。カナダから始まったロッキー山脈の尻尾である。傍に看板があり「ここに嘗て活き活きとしたコミュニティーあり」と書いて、開拓民らしい人々の集合写真、丸太小屋の写真などが張ってある。

確かに半世紀前に観たあの「シェーン」撮影のロケ地である。牙も抜け、腹だけ出っ張ったジ

ジイ二人、アランラッドを気取るのも興ざめだが記念にワンショット。次は10時、スネークリバー展望台である。ここは初日だったかに一度きている。その時は記念にと思って夕食に蛇川鱒のムニエルを食べたが旨くはなかった。川魚は塩焼きに限る。川が大きくウネっているのが売り物だが樹が大きく育ってよく見えない。説明用の看板には4〜50年前の写真があるが、その中の樹は小さくて、確かにスネークリバーである。

落穂拾いのように

グランド・ティトン国立公園の、まだ行ってない所を覗きながらのドライブで、11時、次はコルターベイビジターセンターである。綺麗な水に映えているのが人工のボートの類というのが気に入らないが美しいのは認めよう。ビレジと称するだけあって、寝る所、食堂、土産物屋、キャンプ場、G.S.と何でも揃っている。30分ほどここで休憩し、11:30また車で北上する。

12時、イエローストーン国立公園南入り口通過、いよいよ今回の旅行も後半戦に入る。12時半、グランビレジにて自由行動、土産物を物色したりランチを食べたり。元気になるのは女性群、男子は手持ち無沙汰。どうやら今日は宿に行くのが目的で、これからはオールドフェイスフル、マディソン、イエローストーン国立公園西口とショートカットで宿行きだ。13:44クレグ峠2,518m越え、14:10オールドフェイスフル間欠泉に駐車。14:48上部間欠泉見学、15:40車で少し走る。16:12 ミッドウエイ間欠泉見学。青や赤の血の池地獄も間欠泉も驚きはしないが、その広さは呆れるばかりで、歩くだけで疲れる。16:38車に乗って出発、下部間欠泉は省略し17:03マディソン通過、17:23イエローストーン国立公園西入口を出る。17:26ウエスト・イエローストーン到着。部屋はF120で石原さんと一緒。ス−パーで買い物をし、19:30みんなで夕食に出掛ける。部屋に戻ったのは21時。

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ジャクソンホールマウンテンリゾート ジェニーレーク、ボートで対岸に渡
   
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インスピレーションポイントからのビュー グランドテトンに向かう

 

6月26日                          武田鞆子

9時50分、アンクルトムズポイントへの駐車場に着く。滝を下から見上げるとのことでつづら折りの坂道を下りその後325段の鉄階段、狭い階段をすれ違いながら歩く、しかも下はスケスケ…、少し個広くなった場所で滝を眺め、オオと感心しながらまた歩く。

下へ着くと圧巻の迫力…、こんな大きな滝、見たことがない。こんな水量で発電したらものすごい電気が出来るよな、とバカな感想を持つ。帰りは下った分だけ登る。これがまた大変、ヘロヘロになって登り、そのままトレイルを歩き、今度はローワー滝の上の展望台。

足元を濃緑色の巨大な川が流れ、左手がいきなり滝になって流れ落ちていく。のぞき込むと足がすくむ。高い所が嫌いな私には苦手な場所。早々に戻ってまたトレイルを行く。

3か所目の滝見物の場所はまた下から見上げるとのこと。女性群+αはもういいやと日陰を求めて待っている。下へ行った人たちが戻ってきて、滝が今までの中で一番真近で水しぶきが飛んできてものすごく見ごたえがあった、などと羨ましがらせる。少し移動して日影を探し、昼食とする。

駐車場まで歩いて車に乗り、ノリスガイザーベイスンへ行く。ブルーの池、グリーンの池、水蒸気のミストが飛び散り、ここが火山の真上だと教えられる。イエローストーン国立公園そのものが64万年前に起きた超巨大噴火でできたカルデラであり、今でもその火山現象が脈々と続いているのだ。地の底には噴出したマグマがドロドロしており、熱水は間欠泉として時を決め、吹き上がる。そんな地面の上を歩いていることがものすごく不思議でスリルがある。火山は大好きだが、私がここにいる間には噴火しないでほしいと思いながら車でホテルに戻る。

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滝を見るために下る階段 ブンゼン山頂上からの展望
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山頂からお花畑を下る マンモスホットスプリングを歩く

 

6月27日            寺田正夫

今日は、アメリカハイキング旅行の最終回になる山を楽しむ。その名は「BUNSEN PEAK(2,650m)」。 

AM8:00、一路「BUNSEN PEAK」を目指してホテルを出発。

AM9:25、登山口に到着。 登山口には“6月23日にクマ出没”の案内板が有り、一気に現実感が湧いてくる。一行気を引き締めて、いざ、出発。

クマ除けの鈴を鳴らし、大きな声で話をしながら歩く。

(この方法は、アメリカでも有効!)

山道には数多くの花々が咲き乱れ、大いに目を楽しませてくれて疲れも癒される。

AM11:00、和気合々で山頂に到着。 ここで昼食を楽しんだ。

AM11:35、下山開始。 同じ道を下る。

PM 0:50、1時間少々で駐車場に到着。

期待した(?)クマに出会うこともなく全員無事に到着した。

一休みした後、鍾乳石で有名な「マンモス スプリング」を見学した。

普通日本では、鍾乳石は地下の洞窟に存在するが、アメリカのこの場所は、地上に露出していて、そのスケールの大きさに圧倒された。今日も楽しい一日を過ごすことがでた。充実して思い出に残るアメリカハイキング旅行であった。来年も、全員が元気で参加できることを願ってやまない。

 

6月28日                         寺田美代子

グランド・ティトンとイエローストーンと2か所の国立公園をめぐる山の旅も、今日はいよいよ帰路となる。朝9:00スーツケース等を車に積みホテルを出発。ウエスト・エントランスからイエローストーン国立公園に入り89号線を南下していく。朝の公園内は、川辺にはカモが群れ、川中には釣り人が数人、岸辺の木々の根元にリスがちょろちょろと・・・ゆったりと静かな景観の中を道路が通っている。間もなくマディソン分岐を通過、ここも移動の旅に何回も通ったが、最後かと思いあらためてぐるりと見回した。公園内いたるところにある間欠泉、ローワーガイザーベイスンを右に見て通過、平らな道で楽に見て回れるミッドウエイガイザーベイスン、ビスケットベイスンを経て、10:20オールドフェイスフルに寄る。ベンチに座って間欠泉が上がるのを待ったが上がらず、ビジターセンターに行き買い物とトイレ休憩。ここで鳥の羽で作られた魔よけの飾り物を買った。車は一路南下、コウホネの咲く橋を渡る。一瞬モネの絵か尾瀬の景色が頭をよぎった。11:50グランドビレッジで昼食。往路と同じハンバーガーセットをシェアして食べる。ハンバーガーにフライドポテト、スプライトがアメリカの味と思うと妙に美味しい。13:15イエローストーン南ゲートを出る。JDロックフェラー・パークを通りグランド・ティトン国立公園に向かうが昼食後の車中は暫し静か!大きなジャクソンレイクのむこうにグランドティトンの山並みが見えて来た。レイクの水面に白い鳥が3羽いて一周の景色が実に美しい。

13:45ジャクソンレイクロッジで休憩。ロビーの窓一杯に山の景色が広がり見事な景色。それにしても大勢の中国観光客のマナーが悪い。売店のレジ係の女性が大分出身の大阪の大学生で、話が弾み楽しかった。ほどなく車窓にモラン3,840米の山が迫り、グランド・ティトンに戻ってきたことを実感した。広い草原の向こうに群れているバファローを見ていると、乗馬を楽しむ一行が道を横切っていた。ガイドのカウボーイハットが景色と似合って目に焼き付いた。14:30往路と同様にスネークリバーポイントに寄り撮影タイム。グランド・ティトンの山々をバックに各々カメラにも目にも納めた。15:05最後の宿泊地ジャクソンのホテルに到着。18:30ロビーに集合し日差しの強い中、夕食の中華料理屋に向かう。旅の締めくくりに注文した酢タコがピンク色でビックリ。食後は各々ショッピングをし、街を散策してホテルに戻った。ジャクソンの町はムースの角の飾りや、花籠できれいな街だった。

明朝は4:40にタクシーが来て空港に向かうとのことで最後の夜が更けていく。

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ローワーサドルへのルー オールドフェイスフル間欠泉 グランドキャニオンの滝
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グランド・ティトンを望む ガイザー原