お知らせ山想倶楽部

■ 2017.08.24

夏の北アルプス (山想倶楽部)

夏の北アルプス 雲の平(変更で西鎌尾根)

石原達夫

期日  2017年8月6日から10日

参加者 吉永、菊池、石原

8月6日

迷走と遅速の台風5号は発生7月21日なのに未だに進路の予測のつかない変則台風で、本来なら台風一過の晴天を楽しむ予定だった今回の山行も、台風予測のつかないまま出かけることになる。現地で臨機応変に対応しようという腹である。千葉発のあずさ3号に乗車し、松本で全員集合、直ちにバスセンターに移動し、新穂高行きのバスに乗車する。12時過ぎに新穂高ケーブル乗り場に到着、双六方面に行くパーティはないようだ。ケーブル乗り場の食堂で昼食をとり、パラパラと小雨の降る林道をたどりワサビ平小屋に向かう。途中急いで下ってくる大勢の登山者とすれ違い、台風接近の緊張感を感じる

8月7日

朝5時の食事で6時前には小屋を出る。朝の天気はまあまあの様子で双六小屋までは行けそうだ。じわじわと高度を上げる登山路から振り返ると近くには穂高連峰が、少し離れて焼岳が、その先には乗鞍が見えてくる。台湾の登山グループの人達がばらばらになって降りてくる。急登を我慢して登ると平になり鏡池に着いたことを知る。下山する人たちが慌ただしく記念撮影する池の傍で私らも記念撮影、もうこのころからは背景の槍ヶ岳まで雲がかかる。鏡平小屋では昼食のラーメンを食べ、初めて休憩をする。弓張岳の肩に着いた頃は全天が雲で覆われ、いまにも降り出しそうな空となる。双六小屋が見えるところまで登ると下山を急ぐ一般登山者はいなくなって、代わりに双六小屋の従業員が何人か下ってくる。聞けば避難だという。着いた双六小屋は、窓という窓は全部外から雨戸が打ち付けられていてまさに臨戦態勢だ。入り口の戸を開け中に入る。思ったより多い登山者がゴロゴロしている、幕営が禁止されて小屋に収容された学生たちを含むテント組だそうだ。だんだんと雨が強くなる様子、私らはタイミングよく到着できたようだ。夕刻まで黒部五郎小屋や三俣蓮華小屋にいた登山者が強くなった風雨をおかして三々五々避難のため双六小屋に移動してきた。今夜半から明日昼頃まで台風圏に入るとのことで雨のたたきつける音が次第に強くなってくる。同室となったJACメンバーの会津若松のグループと歓談する。

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8月8日

台風5号はよりによって紀伊半島からこの辺りを通過するらしい。風雨と登山路遮断で停滞するほかない。談話室に設置されたドコモのブースターの付近2M以内だと通話できるので必要な連絡をする。台風は正午頃日本海に抜けた様子だが、午後も風雨が結構厳しい。鏡平から下は通行不能となり最短下山路は今のところ無い。移された3人だけの個室の壁に雨漏りが始まっている。雲の平への登山路は黒部源流の増水で通行不可、薬師沢も増水で通過危険、更に有峰線も現在不通とのこと、検討の結果此の先の計画は全面変更で一番安全な槍沢を下ることに決める。

8月9日

早朝の雨は小降りとなっている。5時過ぎに一応の雨支度をして小屋を後にし、昨日決めた槍沢経由のコースをたどる。私らの後に小屋を出たのは学生組の20名で2班に分かれ、今日は槍ヶ岳往復とかでほとんど空身で速い。後続の登山客はない、おそらくわさび平コースの開通を待っているのであろう。硫黄乗越あたりで雨は完全に上がり雨具を外す。ほとんど休みなしで歩き、10時30分頃、晴れた槍の肩に到着する。肩の小屋はますます立派になり、カメラを首に掛けた穂刈社長のお出迎えを受ける。連休を前に多数の登山客を受け入れる準備かヘリが次々と飛来し物資の運搬をしている。槍の穂先に登っているのは例の学生とあと僅かで、彼らが下りればもうガラガラである。久しぶりに槍に登ってみる、15分で登るつもりが17分、相当に息が切れる。下りは13分か。ご覧になられていたらしい穂刈社長から早いですね、とおほめのお言葉をいただく。中岳の頂上に向かった菊池さんは1時間で戻ると言ったがなかなか戻らない。時間も過ぎたので小屋で軽い昼食をとり、1時過ぎにやっと戻った菊池さんを加えて槍沢ロッジに向かう。雪の無い槍沢の下りはごろごろした石の川原で結構疲れる。やっと旧槍沢小屋のテントサイトに着いたが、新設の槍沢ロッジは0.9キロ下ということで更に40分ほど歩き、やっと5時40分にロッジに着く。あてがわれたスペースは廊下という場所で2枚の布団に3人ということであった。台風通過待ちをしていた多数の槍ヶ岳を目指す登山者が上高地あたりから殺到したためと思われる。6時半の食事のあとはもう寝るしかない。

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8月10日

6時頃ロッジを後にする。横尾、徳沢といつものごとく通過し、明神館でソフトクリームを食べ、少し休憩する。小梨平でキャンプ場の風呂に入る、かっぱ橋周辺の日帰り湯より安くてきれいで、空いている。ここで昼食をとり、バス停に向う。バス停そばの登山案内所で、下山届を提出する。なおルート変更通知は8日のうちに新穂高の登山指導所に電話で通告した。

今回はルート変更したため残念ながら雲の平には行けなかったが、久しぶりに西鎌尾根を歩き槍の穂に登れたのはよかった。

以上