身延駅からタクシーで羽衣橋まで入り、表参道からのル-トから登ることになる。羽衣橋を渡った所に白糸の滝を背にして、家康の側室お万さまの像がある。七面山に女性として始めて登られ、以来女人禁制が解かれたという。 一方では 頑として女人入るべからずの奈良吉野の大峰山を思い出す。 羽衣橋が1丁目で頂上の敬慎院が50丁目である。登り始めて40分の13丁目の肝心坊でこれから登ろうとする船橋市から来た白装束の約200人の後続組の信者団体に会う。老若男女が南無妙法連華経の大合唱と、けたたましくうちわ太鼓を打ち鳴らす音が山中に響き渡る。23丁目の中適坊を通過し、36丁目の晴雲坊で先発の信者団体が休んでいた。私たちも、Nさんが熱い甘酒を購入し皆でいただき暫く休憩した。ここから1時間程で敬慎院に到着。収容力千人の宿坊は大部分が信者で登山者は少ない。宿坊は清潔で、畳も新しく、白い格子障子も素晴らしい。お風呂で汗を流してから部屋に運ばれた膳で精進料理を頂く、ご飯と味噌汁はお代わりができるが、副采を持参したほうがよいと思う。本堂での勤行と七面大明神に拝顔する。御札を頂き部屋に戻るとロ-ル状の布団が敷かれておりくるまって寝た。
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敬慎院の夕食風景
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質素な夕食セット
精進料理と味噌汁、お酒付き
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翌朝5時前に起床。随身門への石段を登り遥拝所の広場に行く、大勢の信者で立すいの余地もない、お題目を唱える声と太鼓の音が朝のしじまを破る 天気も曇りがち私はご来光を拝まずに宿坊に戻り朝食を頂く。7時宿坊を後にし七面山に向かう、見晴らしのきかない静かな山頂で小休憩し、雨模様のためピッチを早め希望峰、第2三角点、インクライン跡を経由し10時50分八鉱嶺に到着。依然として雲がたちこめ山上のパノラマは望めなかった。頂上直下に風を避けて休憩している10人程の登山者がいた。ここまでの登山道は整備され、唐松林の落ち葉を踏み分けながら、また、モミ、ツガ、ダケカンバなどの木に囲まれ、誰にも会わず、木々の擦りあう音以外は静寂そのものであった。
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七面山山頂
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八鉱嶺山頂で早めの昼食をすませ、途中、ヒメシャラの大樹と紅葉したカエデの下でコーヒータイムをとる、天気がよければ富士山の眺めがよい富士見台から急下降し梅が島温泉に13時40分着いた。市営の共同浴場が3km先に移転したため梅が島温泉バス停側のさつき苑で温泉につかり、バスで静岡駅に行き、打ち上げ後解散した。足並みが揃い充実した2日間の山行であった。
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