山行委員会

■ 2011.10.03

集会委員会 9月北アルプス山行報告

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山行記録 北アルプス最奥部「高天原温泉・赤牛岳」

 

1.2011年9月12日(月)~15日(木)

2.コースの概要 

・1日目 富山駅(集合)→折立→太郎平小屋

・2日目 太郎平小屋→薬師沢小屋→(大東新道)→高天原峠→高天原山荘(高天原温泉)

・3日目 高天原山荘→温泉沢ノ頭→赤牛岳→(読売新道)→奥黒部ヒュッテ

・4日目 奥黒部ヒュッテ→平の渡し→黒四ダム(解散)

3.メンバー10名

・一鐵 巌、神埜和之、銭亀美佐子(以上北海道支部)

・吉永英明、石岡愼介(以上千葉支部)、田中恵美子、鶴田泰子

・高橋 聰CL、菊池英昭SL、清登緑郎会計(以上集会委員会)

4.コースタイムと記録

(1)1日目 晴れのち曇り

・富山6:00集合→タクシー→折立7:42→三角点9:36→五光岩ベンチ11:36

→太郎平小屋着12:30

・富山駅北口よりマイクロバスに乗り、折立に向かう。車内にて、各自朝食を摂る。有峰林道は、通行料4,300円が必要。折立で身づくろいの上、出発。樹林帯のなか、急登が始まるが、一汗かいて2時間程で三角点1871Mに到着。薬師の眺めが良い。ここからは木道が続く、一旦下った後、緩やかな登りが続き、広い尾根をトラヴァース気味に登っていくと、小屋の赤い屋根が見えてくる。太郎平の小屋である。小屋からは、薬師はもちろん、鷲羽、水晶、ワリモの峰々が見え隠れする。小屋の前で、一同記念写真。

夜、外に出ると今夜は満月なので、雲間から中秋の名月が眺められ実に良き風情である。

(2)2日目 晴れ

・太郎平小屋6:00→薬師沢小屋8:17→A沢出会い9:45→C沢11:00

→高天原峠13:00→高天原山荘着14:00

・朝食後、小屋を6時にスタート。薬師沢出会いまでは殆んど下りである、途中木道もあり気持ちよく高原散歩。薬師沢小屋の前の吊り橋、梯子を過ぎ、雲ノ平への分岐を分けてから、沢をへつるようにして進む。若干緊張。A沢の出会いまでは、主に沢沿いのごろごろした河原の道となる。B沢からは一転して急登、C沢~E沢まで同じように急登とトラヴァースの連続、かなりのアルバイトを強いられる。やがて道は緩やかな巻道となり、高天原峠に到着。後は、下りとなって、草原の中の高天原山荘に到着。早速、高天原温泉へ向かう、河原の天然温泉で汗とともに俗塵を洗い流す。満足。

(3)3日目 晴れのち曇り

・高天原山荘5:00→温泉沢ノ頭取付き6:52→温泉沢ノ頭9:51

→赤牛岳12:26→2/8の標識16:40→奥黒部ヒュッテ着17:55

・朝食は弁当(行動食)にして、小屋を5時に出発。昨日の温泉への道を進み、更に温泉沢の河原を黙々と進む。やがて、温泉沢ノ頭への尾根の取付きに到着、沢の右岸にロープが下がっており、そこから急登となる、樹林帯を抜け這松帯からザレ場の急登が続き、最後は岩石のなかを進み、温泉沢ノ頭にようやく到着。記念写真ののち、稜線を更に進み、三つほどのピークを越しながら赤牛岳へ到着へ。眺望を楽しんだあと、先を急ぐ。遥か彼方に黒部湖が見える。頂上直下の急なガレ場を降り、やがて樹林帯のなかの道をひたすら下る。読売新道である。7/8、6/8となぜか8分の一表示の標識が出てくる。2/8、1/8が出て来てからが、実に長い。東沢の沢音が次第に大きくなってきて、やっと奥黒部ヒュッテ到着。風呂があり、今日一日の汗を流す。夕食はとんかつ。

(4)4日目 晴れ

・奥黒部ヒュッテ6:45→平ノ渡し9:30、船発10:45→船着11:05

→ロッジくろよん14:30→黒四ダム解散15:05

・小屋を朝食後出発、しばらくは平坦な道を進むが、そのあとはアップダウンの続く桟道

となる。梯子の急な登り下りの連続で、疲れた体にはなかなかのアルバイトである。やがて、平ノ渡しに到着。船から、女性の単独行者が登場。なかなかの猛者、耳のピアスが印象的。下船後は、黒部湖岸に沿っての水平道、忠実に谷筋に沿っての道であり、最後までしっかりと歩かされる。無人のロッジくろよんに到着。そこからは、舗装道路を黒四ダムへ、黒四ダムから遥か彼方に輝く赤牛、水晶を望む。感慨は無量である。その後、別れを惜しみつつ、無事を祝いつつ黒四ダムにて解散。

5.まとめ

・難コースではあったが予定通り、無事踏破出来た。特に、三日目の読売新道の下りは心配であったが、何とか歩くことができた。

・平均年齢は高かったが、メンバーは体力十分であり、チームワークも良く、担当委員にも協力的であった。怪我や事故がなかったことが、何よりも良かったと思う。さすが、日本山岳会員である。

・特に、北海道支部の3名は、剣を登ってからの参加。また、本山行の後に鹿島槍を登ったとのことであり、中高年といえども侮りがたしである。

・今後とも、安全で楽しく、かつ集会委員会ならではの山行を企画、実施していきたい。

以上

 

 

 

  

「北アルプス最奥の高天原温泉と黒部川渓谷を楽しむ」

 JAC「山・6月号・No793」の山行案内「北ア最奥・・」を見て道産子の3人は「心踊り」すぐ申し込みをした。それから3ヶ月後紀伊半島に大きな被害をもたらした台風12号の長雨を心配しながら富山へと向かった。初日は快晴のもとJR富山駅より折立に向かい、これからの3泊4日の行程を思い描きながら薬師岳登山口の標識にタッチして入山した。視界が開けると剣岳、立山の山並みが見え、眼前には薬師岳がその全容を見せてきた。太郎平では・薬師岳・水晶岳・黒部五郎岳等北アルプスが我々を迎えてくれた。この太郎平から薬師岳の往復は4時間半と聞き、一瞬「しまった」と思ったがこの先の山行を考えれば「山は逃げない、またおいで」と言う「山の声」が聞こえた。夜、星を見に出ると富山の町明かり見えた。

二日目太郎平小屋6時に出、薬師沢に下り長い木道を歩き薬師沢小屋に出た。赤い吊り橋で対岸へそして急梯子の登り・下りから黒部川本流沿いの「大東新道」へ入り、「へつり」・B〜Eの4つの沢をこなして高天原峠を越え、高天原山荘着14時であった。

さっそく高天原温泉・カラマツの湯へ。露天風呂は男の特権とばかり気使うも無く、汗臭いシャツを脱ぎ捨て、熱めの湯に飛び込んだ。ビールを味わい、赤く火照った身を川の冷たい流れに浸し「天然サウナ」を楽しんだ。

三日目5時「今日が本番」とのリーダーの声のもと出発、昨日の湯殿を経ていくつもの渡渉を繰返しながら沢を詰め夏尾根に取り付いた。いよいよ「温泉沢の頭」への直登である。時間とともに高度が増し、傾斜もきつく息遣いが荒くなったが、朝日に朱色に染まった薬師岳がその辛さを忘れさせてくれた。9時40分「頭」に着くと槍ヶ岳が自分の槍を天に突き刺して遠くにあった。「一本」でザックを降ろし大パノラマの北アルプスを見渡した。すばらしい眺めである。これが「山」の楽しみである。来て良かった。

「あと6時間」のリーダーの声で腰を上げ、赤牛岳に向かう。山頂から黒部ダムが遠くに見えた。12時30分赤牛岳からの下りが始まった。ガレ場の浮石に気を使い砂利に足を掬われない様に歩を進め「読売新道」の樹林帯に入った。「この道は登りには使わない」の声を何度かきいて、17時奥黒部ヒュツテに着く。このヒユッテの風呂に入った時は満足感でいっぱいだった。

最終日も晴れ。黒部川渓谷の壁面に吊られた丸太足場を渡り、「きつい梯子」の登り・下りを凌いで「平の渡し場」は9時30分着。船待ちの40分は何とも「心なごむ」ひと時であった。10時35分対岸に着き、足を進めるも入り江は深く、しかも「カンカン照り」。皆が無口になり耐える事4時間、黒部ダム堤体着は15時15分であった。

天候に恵まれたがそれ以上に山仲間に恵まれた4日間であった。「来年はどこを・・」の声も出て、笑顔の「解散式」となった。帰宅後、長雨台風15号のニュースを見ながらこの紀行文を作りました。台風の間隙をぬった北アの4日間だった事が改めて分かりました。台風被害が少しでも少なければと願うばかりです。 

北海道支部・神 埜 和 之