巡 検 報 告
「秘境の王国ブータン」ヒマラヤ大自然とブムタン・ツェチュの旅
ドウルク航空 バロ空港一日2便の発着くがある。 |
10月26日:晴れ 12時、「素朴な山岳文化のあり様の巡見」が目的の旅がスタートした。一行16人は成田から、タイのバンコクに向かった。バンコクでは、空港近くのホテルに宿泊。明日の早朝の出発に備えた。
27日:晴れ、早朝の機で、目的地のブータンに向け出発。機は途中、ダッカ空港に立ち寄り、定刻にブータン
市場 多彩な品物が並び活況を呈していた |
の空の玄関口のパロ空港に着陸。現地ガイドの出迎えを受ける。パロ・ゾンを見学後、首都ティンプーに向かう。ここでは、週末に開かれている市場(サブジ・バザール)と、王様の執務室であり、また、ブータン仏教界の総本山でもあるタシチョ・ゾンを見学。ブータンでの最初の一日が終わった。
ドチュ・ラから 白き嶺遠望 |
10月28:日晴れ、ティンプーから、ポプジカに向かう。早朝、3150mのドチュ・ラ(峠)着、ブータンの最高峰のガンカ・ブンスムを始め、テリ・ガン、ツェンダ・ガン、マサ・ガン、テーブルーマウンテン等の雄大な山岳展望を楽しんだ。プナカでは、プナカ・ゾン、チミラカンを見学。
オグロズル舞い降りる所 |
ここで、ガイドから、ブータンの国民総幸福(GNH)を構成する4つの柱についての説明を受けた。
また、ポプジカでは、ブータンのニンマ派最大拠点のガンテ・コンパを見学。
火祭り:火の下をかいくぐり疫病よけを願う |
途中の峠からは、チョモラリ、ジチュダケを望むことが出来た。
10月29日:晴れ、今日は、ブムタン地方への移動である。乗車時間5時間半、悪路との戦いである。
農家で食事のもてなしを受けた後、全員で記念 |
ヒマラヤの高峰が望めるペレ・ラ(峠)標高3360mを越え、途中博物館や織物のショウルームを見学、ポプジカはオグロツルの飛来地であり、飛来する場所に行って見たが、ツルの姿を見ることは出来なかった。夕食後、ブータン伝統のお祭りであるツェチュ「ジャンパ・ラカン・フェスティバル」を見学、夜の舞と火の祭りを楽しんだ。
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10月30日;晴れ、午前中は、昨夜の続きの「ジャンパ・ラカン・フェスティバル」の踊りを見学。午後は、タムシン・コンパを見学、夕食は、地元の農家の仏間での家庭料理をご馳走になる。
31日:晴れ、ブムタンからトンサを経て、プナカに向かう。途中チュムバレーでのお祭り「プラカール」を見学。伝統の仮面舞踏などの地方の素朴な祭りを見学した。
仮面を被りおどけたしぐさで練り歩く |
11月1日:晴れ、プナカからティンプー経由で、パロに向かう。ティンプーでは、ブータンで最も盛んなスポーツである、アーチェリーの試合を見学、140mの距離から小さな的を射抜くテクニックに驚く。市内見物と買い物の後、パロに向かう。
祈りの旗はためくラ(峠) |
11月2日晴れ、
早朝、山岳展望を期待して、チェレ・ラ(峠)3800mへ、好天に恵まれジュチュダケ、チョモラリが望まれた。また、カンチェンジュンガの山頂の一部も見ることが出来るという幸運に恵まれた。
野外朝食 |
好展望を楽しんだ帰路に、思いがけない野外での朝食が待っていた。朝の爽やかな空気の中での朝食は素晴らしいご馳走であった。
断崖に建つタクッアン僧院 |
このブータンの旅の最後のイベントは、断崖絶壁に建つタクツァン僧院(3100m)へのハイキングである。
展望台までは、馬の糞と砂埃の道を歩く。展望台から先は、石の階段状の道を大きくアップダウンし、僧院に到着。参拝と見学をし、参拝者がお供えした菓子や、リンゴを頂戴した。
ブータンでの最後の晩餐は、丁度、やま学研代表の河西さんの誕生日ということで、倉持さんの笛と、松川さんのオカリナ演奏も加わり賑やかなバースディパーティとなった。
11月3日:晴れ、パロ空港から帰国の途に。飛行機が3時間遅れということで、パロ市内で買い物や、郵便の発信等の時間があり、のんびりする。機は、順調にバンコク空港に到着。成田に向かう便に乗り換える。
11月4日:晴れ、機は予定通り、成田空港着。全員笑顔で無事帰国した。
幸せの国ブータンの旅は、質素な生活を営んでいる素朴な人達と美しい自然に接して心温まるものであつた。この美しい心と美しい自然が変わることなく、いつまでも残ることを祈念したい。
記録 (富澤 克禮)
ブータンのお墓 |
ブータンは、国王を始めとし、敬虔なチベット仏教の信仰の篤い人々の多い国であった。
この国では、日本のような墓地に亡骸を埋葬するという風習がないという。
写真に見られるような形にして、岩陰・岩棚に置かれ自然に風化し、回帰するのを待つという。