読図山行(どくずさんこう)とは、ルートが存在しないところなどを地図を読みながら歩く山行を言う。今回は下りの分岐の難しさを経験することを目的に、距離が長く読図力を要求される安全なところという条件で設定した。場所は奥武蔵の西武秩父線西吾野駅から高畑集落経由で奥武蔵グリーンラインに上がり、位置を北西に移動し地形図上の標高点833mのピークから標高差約700mある尾根を都幾川村西平の宿まで降下するルートである。ここは山麓の交通機関が不便なためか、現在では登山関係にほとんど注目されておらず、途中にある新柵山(あらざくやま)も近年登る人がいないのか荒れ放題であり、尾根の末端に近づくほど分岐での読図力が要求されるという尾根である。地形図を見ると尾根上に道が記載されているが、尾根の真上を通過するところと横断する道はそれぞれ一箇所ずつだけで、他に何箇所か近づくところもあるが殆どは尾根上からは見えない。そのため山頂から一人で間違いなく末端まで下るには中級クラスの読図力が要求されると思われる。開催する11月末という時期と山中の為、日の入りが早く午後4時までに下山しないと藪の中でヘッドランプを必要とし危険が増すことも気になった。これら総合的に判断し「我こそはという方、参加して下さい」という計画案内にさせて頂いたので御理解いただきたい。
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