|
|
|
石射太郎の岩峰 |
岩峰頂上にて |
仁王像 |
12月15日(土)
念願通り、穏やかな快晴無風の好天に恵まれた。
内房線君津駅より3台のタクシーを連ね、石射太郎登山口より山に入り、25分程で石射太郎の岩峰に到る。
昔、太郎なる大男が大岩を射飛ばし、高宕山の谷に落としたという伝説を持つ岩峰にはこの日、危険注意のロープが幾重にも入口にめぐらされて居った。慎重に登ってみたが、崩れた跡もなく、従来と変わったところもなく最近思いがけない転落事故があったのではないかと推測された。これから巡る高宕山、八良塚を見渡す眺望を楽しんだ後、次の目標の高宕観音堂を目指して日照豊かな尾根道を進む。
古色蒼然とした2体の石仏像の間を抜け、これに続く長い苔むした石段を上って観音堂に着く。裏側を石灰岩にはめ込む様に築かれたこの朽ちかけた建物の正面からは西方の山並みの眺望が素晴らしい。遠方に見える独立峰を指して房総半島西端の鋸山(のこぎりやま)だ、否、東京湾を隔てた丹沢の大山だとケンケンガクガクの意見がたたかわされ、山登りの楽しさが一段と盛り上がった。決着がつかぬままここを後に裏手の岩穴をくぐり、間近となった高宕山頂に向かう。
|
|
|
|
高宕観音堂 |
観音堂にて |
鋸山 |
頂上直下の梯子を登るとテラス状の狭い山頂に到る。全員集合の写真撮影は無理なので入れ替わりながらの記念写真を撮る。そこそこに山頂を降り、3番目のポイント八良塚分岐に到着、ここのベンチで木漏れ日を浴びながら昼食を頬張る。早朝の出発以来堪えた空腹感がやっと解消。30分程休んでスタート、直後に急登の階段が控えており、これを超えて薄暗い杉木立の中に小さな八良塚の祠を確認しながらゆっくり進む。このあたりから千葉の山特有の細かいアップダウンが続き、やがて金つるしという地点に到り、今度は逆に谷越しに石射太郎の岩峰を展望する。これから先は杉木立が消え、岩に切られた明るい山道を一気に下り最終点、八良塚登山口に全員無事到着。
低山ながら眺望を伴った変化に富む山歩きに満足した様子で、口々に千葉の山の概念を改めたと云ってくれた。迎えの国民宿舎のマイクロバスに乗り、三島湖畔の宿に入り、早速に風呂そして酒と続く。
|
|
|
|
高宕山山頂にて |
三島湖をバックに |
上総松丘駅にて< |
12月16日(日)
朝から抜ける様な青空が拡がり、もう一山・・・という気にさせられる。部屋から見る湖面には深い靄が立ち込め、へら鮒を狙う釣人のボートが早くも一線に並んでいる。前日来気懸かりだった西方の独立峰については宿の人に依って鋸山であると断定された。目立つ山の乏しい房総半島にあってはこの様な何となく不明瞭な要素も残しておきたいという気がするけど・・・。
10時にマイクロバスで宿を出発、JR久留里線上総松丘駅で下車。電車の到着までしばしの間、ひなびた無人の駅舎の周りで写真を撮ったり、のんびりした時間を過す。電車の終着木更津駅から5分程歩いて創業100年と称する料理屋「宝家」ののれんを潜る。特産のアサリ中心のメニューの他、カワハギの刺身など、流石に宿舎で出された料理とはレベルの違う旨さだった。好評だったこの店の佃煮をそれぞれに買い求めて解散した。
以上。
|