夏から秋に移ろうとする季節の高原は魅力的だ。夏の名残の花と初秋の花が賑やかに咲いていた甘利山から千頭星山のことを思い出し山行場所に決めた。
新宿発スーパーあずさ1号に乗車。韮崎駅で8名が顔を揃えて、予約のジャンボタクシーに乗り出発する。韮崎市内を抜け、甘利山林道に入ると、車はぐいぐいと高度をあげて広河原(標高:1645m)に到着。ここで身づくろいをして歩き始める。遊歩道の両脇はヤマハハコ、ヨツバヒヨドリ、ノコンギク、カワラナデヒコ、トリカブト、マツムシソウ、ワレモコウ、ヤナギランなどの花々が咲いている。丘陵状の斜面は初夏のレンゲツツジの花が咲く頃は、多くの人で賑わうという。
20分ほどで360°ひらけた甘利山(1745m)に着く。甲府盆地や、これから向かう千頭星山が眼前に聳えている。
|
お花畑の遊歩道を進む
|
正面に先頭星山が大きく広がる |
いったん緩やかに下り、さらに急斜面を登ると奥甘利山だ。
笹原にマルバダケブキの黄色の花が点在して思わず足を止めてしまう。カラマツとツガの林の急な道を登りきると、青木鉱泉への道をわける大西峰だった。皆、休憩するたびに昔、南アルプスの山々に登った思い出話がとびだすが、今となっては若い頃の勇姿を想像しにくいのが残念でならない。
右折して平坦な小暗い樹林帯を行くと、突然に低い笹原が波うち、カラマツが点在する気持ちのよいところに出た。「南アルプス前衛の山らしいね」の声に一同うなずく。
笹原を突っ切り樹林帯をひと登りすると千頭星山(2138.5m)だった。
|
笹原とマルバダケブキ
|
先頭星山頂で昼食 |
山頂は展望がきかないものの広々として、すでに2.3組の登山者が休んでいた。辻橋さんから美味しいものが次々と出てきて、美味なるものには余り縁のない私は遠慮なくいただく。
下山は往路を戻るだけなので、のんびりとあたりの景色を楽しみながら歩いた。広河原の駐車場が見え始めると雨が降り出し、迎えのジャンボタクシーに乗り込み韮崎駅へ向かう。「山遊会の山行は晴れる」ときいていたが、ここで実証されたようだ。
|
先頭星山山頂にて
|
気持ちの良い笹原で一休み |
反省会は立川駅の「黒潮」にて全員参加で開いたが、反省する事柄が多いようで、なかなか散会とはならなかった。
(染谷)
|
|
|