山遊会1月の定例山行は、正月の山行にふさわしい富士山を眺める山旅となった。一昨日に多摩支部の初級登山教室で登った笹尾根(槇寄山〜大羽根山)には雪が10pほど積もっていたが、何キロも離れていない中央線沿線の山にはほとんど雪がなく、快適な陽だまり山行となった。
9時20分の集合時間に鳥沢駅に降りると江村さんが出迎えてくれた。一本前の電車で到着したそうだ。駅前の陽だまりで待っていてくれた。
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氷の花
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倉岳山方面の眺め
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鳥沢駅前を通る甲州街道を高尾方面に右折、宿場の面影を残す集落の中の道標を便りに堀之内集落に入る。集落内のあちこちに案内板があり、道を失うことはない。桂川にかかる虹吹橋を渡る。下を覗くと綺麗な水が流れている。中学生達だろうか、この寒い中でカヌーの練習に励んでいた。若者は元気だなと感心する。小篠集落を過ぎると小さな用水池の小篠貯水池につく。貯水池は半ば凍っており、まだ凍っていない場所の水がエメラルドグリーンに輝いていたのが印象的であった。その先に植林の中を登る登山口があった。30分ほどで馬頭観音のある穴路峠の分岐に出る。右に道をとり、高畑山へ向かう。はじめは急登となるが、次第に傾斜が緩んでくる。左手の梢越しにこれから登るピラミダルな格好の良い倉岳山が望める。左手の斜面に氷の花を発見する。半ば枯葉に埋もれて見つけにくいが、よく見るとかなりの数の氷の花があった。氷の花をつくる植物はシモバシラ・カメバヒキオコシ・カシワバハグマなどがあるが、さてこれはなんだろうか。
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高畑山山頂にて
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雲取山方面の眺めがよい
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緩やかな道を進むと仙人小屋跡に到着。炭焼き小屋でもあったのであろうか。仙人小屋と聞くと奥多摩小屋の岡部酒仙人を思い出す。今はどうしているのだろう。ここからしばらく急坂となり、傾斜が緩んでくると明るく開けた高畑山についた。正面に期待通りの富士山が見えている。このコースは割と人気の高いところだが、今日は人が少なく山頂には数名の登山客しかいなかった。明るい陽だまりの中で昼食となった。
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倉岳山山頂にて
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トチの巨木
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ここから倉岳山への縦走が始まるが、天神山を越えて穴路峠へは、急坂をかなり下っていく。もうここが最低鞍部の穴路峠と思うとまだその先があり、いい加減にいやになったころ穴路峠に到着する。ここからはピラミダルな倉岳山への急登が20分ほど続くが、傾斜が緩むとすぐに倉岳山に到着する。 富士山の眺めの良いところだが、昼もだいぶ過ぎているので逆光となり今一つといったところか。
山頂から急な下りとなるが、立野峠を過ぎ、ジグザグの道を下ると沢筋の道へでる。ここら辺はトチの巨木が立ち並ぶところである。いくつかの枝沢を横切り、左岸に移ると沢から離れ、山腹を巻くように下っていくと、林道に出た。
反省会は高尾まで戻り飲み屋を探したが、まだ5時前のためチェーン店は開いておらず、地元の小料理屋で行った。初孫の燗酒で新年の乾杯、これからも元気に山歩きが続けられるよう誓い合った。
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