山行の4、5日前の天気予報の降水確率はかなり高かった。
この山行は私にとって、3月末の開腹手術以来、初の本格的な山登りになる為、天気は気になるところだった。
普段「晴れ女」と自称している手前何とか好天になるよう、ひそかに神頼みしていた。
祈りが届いて山行前日の天気予報は「好天!」。
東武日光駅に到着したメンバーはバスの始発になるJR日光駅に移動。 心配していた観光客の混雑もなく乗車できたが、東照宮駐車場に入るマイカーによる渋滞に巻き込まれ、滝上の登山口についたのは予定よりかなり遅くなってしまった。
久しぶりの「高山」私のお気に入りの山!!
鹿よけフェンスの扉を開けていよいよ出発。緑濃い登山路の両サイド、バカでかくなったコバイケイソウや可憐なカラマツソウを目にし、エゾハルゼミの鳴き声のシャワーを浴びながら進む。
20分ほど登って、いつも開花時期には最初に出迎えてくれるシロヤシオの木に白い花は見えず、散った花ビラの姿さえない。中禅寺湖から風の通り道になっている支尾根上に出るまでにも沢山の木があるのに花の姿はなく1本だけわずかに残った花を見せてくれたのみ。みんなガッカリ!
|
鹿避けフェンスの扉から
|
可憐なカラマツソウ
|
ツマトリソウが
|
でっかい!コバイケイソウ
|
ギンリョウソウ
|
やっと見つけた!シロヤシオ
|
それでもここからの登路は右手に小田代ヶ原、左手に中禅寺湖を眺めながら気持ち良い風の中を進む。途中小休後、予定より時間がおしていた為もあり、係りの中臺さんが私のペースにあわせ登ってくれていた皆にハッパをかけてくる。
「チッ!」と思ったけれど、お腹がすいてきて性格が悪くなり始めていた分、意地が出て、お腹の突っ張りを気にしながら、最後の急登も頑張ってペースを上げる。
そのおかげもあり30分くらい予定より遅れていたペースも15分回復、15分ほどの遅れで山頂に到着。何組かいた登山者が下山して貸し切りになり、ゆっくりとランチを楽しんだ。
|
山頂を目指して尾根道を
|
中禅寺湖 船も見える
|
山頂で記念写真
|
山頂付近でシロヤシオ
|
下山路の斜面のあちらこちらにシロヤシオの花が少しは残っていたし、散ったばかりの花が雪のように見えて、それなりの風情があった。
急な下り斜面は岩塊のゴロゴロした悪路もあり注意しながら分岐の無名坂まで下る。
|
散ったシロヤシオが雪のよう
|
悪路を注意しながら下る
|
なごりのヤマツツジ
|
無名坂分岐
|
その後も休憩を取らず一気に中禅寺湖畔の熊窪まで下山。ミズナラの大木が多く、見上げながらのひと休み後、千手ヶ浜へ向かう。
この時期は千手ヶ浜航路の船便(6月・8月・10月の3ヶ月のみ)があったので、みんなで相談の結果「低公害バス利用で千手ヶ浜−赤沼車庫/赤沼バス停からバス利用」の当初計画を「船利用で千手ヶ浜−船の駅中禅寺/中禅寺温泉バス停からバス利用」に変更し、船着場で帰りの船の時間を確認後、クリンソウの群生地へ向かう。
|
クワガタソウモ咲いていた
|
熊窪
|
ミズナラの大木
|
湖畔をクリンソウ群生地へ
|
そこここに小さな群落が広がりちょうどきれいに咲いていて一同大喜びだった。
予定通り乗船、湖を船で渡るのは初めてであり、目前にたおやかな姿の男体山を見上げながらの航路は楽しく、社会復帰山行のおまけのご褒美になった。
松島さんは湯元温泉に向かうため途中の菖蒲ヶ浜船着場で下船、残りのメンバーは反省会のご馳走を楽しみに中禅寺温泉バス停からバスでいろは坂を下った。
|
クリンソウ群生
|
クリンソウ堪能
|
男体山を背景にこれから乗船する双胴船
|
船上から望む男体山
|
お待ちかねの反省会
|
車中での反省二次会
|
<<雑記>> 中禅寺湖の大きな双胴船はどのように湖まで持ってきたのか?という疑問がありました。
船員さんに伺ったところ、それぞれのパーツでバラバラに持ってきて、千手ヶ浜で組み立てたそうです。
そういえば千手ヶ浜船着場に造船所にあるような進水用のレールがありました。
|