かげのぶやま・じんばさん

景信山(727m、かげのぶやま)から陣馬山(857m、じんばさん)まで奥高尾の緩やかな尾根を5時間ほど歩きます。快適な山歩きです。関東ふれあいの道/鳥のみち(高尾山〜小仏峠〜 景信山〜陣場山〜陣馬高原下)として整備されています。景信山をあとに東京都八王子市と神奈川県相模原市の間の尾根道をたどります。陣馬山頂上には白馬の大きな像が立っています。360度の眺望を望め、天気がよければ南西には富士山、丹沢の山並み、北西には生籐山や大岳山、御岳山などの奥多摩の山々、東には八王子の街や都心が見られます。和田峠に下りて、陣馬高原下バス停まで林道を歩きます。

   
小仏バス停   しばらく舗装道路   景信山の茶店

①小仏バス停
小仏バス停からスタート。JR高尾駅北口から京王バス「小仏」行きに乗り、およそ20分で終点まで。バスは平日は1時間に1本ですが、土日・休日は朝の時間帯に1時間に3本出ています。バス道に沿ってJR中央線、また中央高速道路が走っている。付近にコンビニなど売店はありません。お弁当、水などが必要なら高尾で手にいれておきましょう。
 
②しばらく舗装道路
バス停からしばらく舗装道路を歩きます。10分ほどで山道となりジグザグの登り道となります。ごろごろした石ころの多い道なので注意して歩きましよう。峠は広場になっていて左方向に登れば小仏城山(こぼとけしろやま)を経由して高尾山へ通じています。景信山は右方向です。小仏峠に寄らないで直接、景信山へ行く道があり、小仏バス停からの舗装道路の途中、S字に大きくカーブしているところに標識があります。景信山には早く行けますが、いきなり急な山道となります。
 
③景信山の茶店 
景信山の頂上には茶店があります。土日・休日の営業。たくさんのベンチが並んでおり、いつも登山客で賑わっています。早春にはダンコウバイやクロモジの木が黄色い花をつけて歓迎してくれます。山桜が美しい。初夏にはヤマボウシの大木が白い花をいっぱい咲かせ、四季それぞれに花を楽しむことができます。お正月が近づくと、お餅をつくグループもいます。都心の眺めはいつも最高です。

   
堂所山への急登   底沢峠   明王峠

④堂所山への急登 
いよいよ陣馬山に向かっての縦走が始まります。景信山を少し下ったあと、緩やかな登りが続き、やがて小さな起伏を繰り返すようになります。ゆっくり歩きましよう。ところどころに道が2つに分かれて片方に「巻き道」の表示があります。真っすぐはピークを越える道。「巻き道」はピークを避けて歩く道。どちらを取っても、先で一緒になります。堂所山(どうどころやま)への道はちょっと厳しい。
 
⑤底沢峠 
景信山から陣馬山までの尾根は東京都と神奈川県を分ける都県境です。ここに降った雨が北へ流れると浅川・多摩川を経て東京湾に、南に流れると相模川から相模湾に流れ込みます。分水嶺でもあるのです。底沢(そこざわ)峠は縦走路のちょうど真ん中あたり、疲れたら、この峠から北へ1時間ほどで陣馬高原下のバス停へ降りられますが、頑張って歩きましよう
 
⑥明王峠 
縦走路には底沢、明王(みょうおう)、奈良子(ならこ)の3つ大きな峠があります。それぞれに神奈川県側に下るとJR中央線の相模湖駅、藤野駅まで登山道が通じています。大きく富士山、真下に相模湖を眺める。明王峠には茶店があります。

   
陣馬山頂の白馬像   陣馬山頂上からの山並み   陣馬高原下のバス停へ

⑦陣馬山頂の白馬像
縦走路の最後を登りきると、視界が一挙に開け陣馬山の山頂に出ます。広く平坦な頂上のため陣馬高原とも呼ばれます。中央に大きな立っている白馬の彫像は電鉄会社が建てたものです。
 
⑧陣馬山頂上からの山並み 
360度の展望を楽しむことができます。南西には富士山、丹沢の山なみ、北西には生藤山(しょうとうさん)、連行峰(れんぎょうほう)、大岳山(おおだけさん)、御岳山(みたけさん)などの山を見ることができます。手元の地図と照らし合わせてお目当ての山をみつけることを「山座同定」(さんざどうてい)といいます。できればすごい。山登りが一段と楽しくなります。
 
⑨陣馬高原下のバス停へ 
帰りは、和田(わだ)峠まで高度を下げ林道を歩くことになりますが、峠までの道がぬかるんでいて滑りやすいのと、舗装された林道がS字型に大きくカーブしていて長く歩かされることになるので、それらを避けて新しいハイキングコースが整備されています。山頂から白馬のお尻のほうへ、やや東側へ下っていくと尾根道となり、舗装道路の真ん中あたりで合流します。歩きやすい道です。集落に入ると、すぐにバス停があります。

小仏峠から景信山に向かって登り始めてすぐ、急な上り道は荒れて砕けた小さい岩が散らばっているか深く掘れている区間がしばらく続きます。こういう道は急がないで、小幅でゆっくり登りましょう。
このコースの上で、木の根が張って外に出ている急な登り道が何か所かあります。そのようなところでは、木の根を踏むとすべることが多いので、木の根をまたいで、踏まないように気をつけて歩きましょう。
景信山の頂上から陣馬山に向かって下りはじめるところは大変滑りやすいので、慎重に。雨や雪で道がぬかるんでいるときや、冬に氷が張っているときは特に危険なので気をつけましょう。
このコースには、小仏峠に上がる途中の1か所を除いて、水場がありません。景信山頂、明王峠、陣馬山頂の売店で水が買えますが、山に行くときは必ず自分の水を持って行って暑い日は水分を補給しましょう。
親子
コースタイム
小仏バス停 → (10分)登山口 → (50分)小仏峠 → (40分)景信山 → (80分)明王峠 → (60分)陣馬山 → (20分)和田峠 → (40分)陣馬高原下バス停
交通 [行き] JR中央線高尾駅北口 → (京王バス小仏行き) → 小仏 
※高尾駅北口から終点小仏まで約20分

[帰り] 陣馬高原下 → (西東京バス高尾駅行き) → JR高尾駅北口 
※バスは1時間に1本(毎時25分発)。

景信山

高尾山〜陣馬山の縦走路のほぼ中間にある。東京都と神奈川県にまたがる広い山頂からは、相模湖の向こうに富士山や丹沢・道志の山々が眺められ、反対の方向には小仏城山、高尾山、都心のビルや東京湾も望めます。山頂には2軒の茶屋があり、なめこ汁、なめこうどんが名物。お弁当を食べるのにちょうどよいテーブルもたくさんあります。景信山の名前は、八王子城主である北条氏照の重臣/横地景信が守護していたことからついたといわれます。近年、山の南の斜面は植林の杉が伐採され明るくて展望がよくなりました。

陣馬山

東京都八王子市と神奈川県相模原市との境にある。360度の展望が楽しめる頂上には富士山に向かっていななく白馬の像があり、晴れた日には西に大きな富士山が望め、古くから富士見の名所の一つとしても知られています。戦国時代、関東の北条が甲斐(山梨)の武田への備えとして山頂に陣を張ったから「陣場」という説で知られ、以前は「陣場山」の字が使われていました。広々した高原風の頂上には3軒の茶店があります。陣馬山や途中の明王峠からは藤野や相模湖に下りる道もいくつかあります。

小仏峠(こぼとけとうげ)

江戸時代五街道のひとつ「甲州道中」にある峠。(明治時代に「道中」は「街道」と呼ばれるようになった)。5cmほどの小さな仏が峠に祀ってあったのが名前の由来といわれます。武蔵国と相模国をむすぶ国境の峠で、関所がおかれていました。現在は中央自動車道とJR中央本線が小仏峠のすぐ北側の山を貫いて作られた、小仏トンネルを通っています。峠には1880(明治13)年、明治天皇が山梨巡幸の際に建てられた大きな石碑があります。

景信山から見える湖は?

1. 相模湖

答えは1  2は南高尾、三沢峠から大垂水峠に向かう山道左側に開けたところどころで下に見える。3は三沢峠から高尾山口に下りる途中草戸山の右側に見える。

2. 津久井湖

3. 城山湖

陣馬山山頂の白馬は、よく見ると「ひひーん」といなないているポーズをしています。どちらに向かっていなないているのでしょうか?

1. 東京都心の超高層ビル群に向かって

2. 高尾山に向かって

3. 富士山に向かって

答えは3  1は、富士山と反対側、東にあります。2は、陣馬山頂上の白馬のところからは見えません。白馬像は1960年代後半に当時の京王帝都電鉄(現:京王電鉄)が観光地として売り出すために建てたものです。

景信山から陣馬山のコースは「関東ふれあいの道」の一部として「〜のみち」と名前がつけられています。何というみちでしょうか?

1. 湖のみち

2. 鳥のみち

答えは2  1は、南高尾/梅の木平〜三沢峠〜大垂水峠〜一丁平〜高尾山、3は、千足〜天狗の滝〜綾滝〜富士見台〜大滝〜大岳鍾乳洞のコースをいいます。

3. 鍾乳洞と滝のみち

景信山情報

八王子観光協会 Tel. 042−643−3115
八王子市産業振興部観光課 Tel. 042−620−7378
西東京バス恩方営業所 Tel. 042−650−6660

 

お問合わせ

日本山岳会 東京多摩支部

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