ふじわらだけ

藤原岳(1140m)は、三重県の鈴鹿山脈北部に位置する山で、春のフクジュソウをはじめとした花の山として有名です(田中澄江著『花の百名山』にも載っています)。また、全山が石灰岩でできており、山頂近くにはカルスト地形が広がっています。いくつかのコースが開かれていますが、ここでは最もポピュラーなコースである表登山道(大貝戸道)を登るコースを紹介します。

   
表登山口の藤原休憩所   裏登山道が分岐する八合目   フクジュソウ(8、9合目付近に多い)
   
藤原山荘(避難小屋)   カルスト地形(カレントフェルト)   藤原岳(展望丘)から天狗岩を望む
   
天狗岩から見る藤原岳   冬の藤原岳   聖宝寺庭園

1. 石灰岩地帯特有のカルスト地形には、雨水によって溶かされて複雑な形をした岩が林立する「カレンフェルト」や、すり鉢状をした「ドリーネ」と呼ばれる独特の地形が作られます。事前に学習していくと興味がわきます。

2. 全国のカルスト地形で有名な所を調べてみましょう。

3. 三岐鉄道途中の「丹生川(にゅうかわ)」駅には、わが国初の貨物鉄道博物館があります。毎月第1日曜日の開館で、貨物列車の展示や列車物品販売が行われます。

表登山道(大貝戸道)はよく整備されており危険なところはありませんが、標高差が1000m近くありますので、あせらずゆっくりとした一定のペースで登ることが大切です。
裏登山道(聖宝寺道)は、谷に沿った滑りやすい急勾配の道なので、もし通るときは安全には細心の注意をして通って下さい。
時間に余裕があれば、藤原岳最高点の天狗岩(1171m)へ往復してもいい。(所要時間往復1時間)
冬季は樹氷がきれいですが、積雪が1m近くにもなりますので、十分な冬山装備で経験者と同行することが必要です。
西藤原駅から歩いて30分にある「聖宝寺」は、臨済宗の禅寺で、モミジの紅葉で有名な寺で、大勢の人が訪れます。寺内にはきれいな庭園もあります。
アクセス 名古屋からの公共交通機関では、大阪・伊勢方面行の近鉄電車に乗り、富田駅で下車し、三岐鉄道三岐線に乗り換えて終点の西藤原駅で下車します。駅から徒歩10分で登山口の藤原休憩所に着きます。 

自家用車では、東名阪自動車道の桑名ICを出て、国道421号、306号を走り、いなべ市藤原町大貝戸の休憩所駐車場までは約50分。
コース 藤原休憩所登山口 → 八合目 → 藤原山荘 → 藤原岳(展望丘)(帰路は同じ道を下山します)
親子
コースタイム
登り 3時間00分 下り 2時間00分(休憩含まず)
交通 ●電車利用
三岐鉄道三岐線は1時間に2本程度です。

●車利用
藤原休憩所前には25台ほど止められますが、休日は満車になることが多いです。(満車の場合は、少し先の藤原小学校前の観光駐車場へ)

スプリング・エフェメラルって?

藤原岳ではフクジュソウ(福寿草)が有名で、花が咲く時期には多くの人が訪れます。花が咲くのは春先で、春を告げる花とも言われます。春先に花をつけ、夏まで葉をつけて、あとは地下ですごすの草花を「スプリング・エフェメラル」と言います。「エフェメラル」とは「短命」というような意味で、「春の妖精」とも呼ばれています。

日本にはゾウがたくさんいた

いなべ市藤原町では、アケボノゾウの1頭分の化石が発見されました。アケボノゾウは250万年前から100万年前に生息していた古代のゾウで、日本固有種であると考えられています。そのほか日本列島では、アネクテンスゾウ (約 1900万年前)、シュードラチデンスゾウ (約 1800 万年前)、ミエゾウとセンダイゾウ(約 500 万年前)、ムカシマンモスゾウ(約 110万年前)、トウヨウゾウ(約 60万年前)、ナウマンゾウ(約 36万年前)、マンモスゾウ(約4.5万年前~2万年前)などの化石が発見されています。

藤原岳の麓を流れる員弁川(いなべがわ)水系では、ナマズを小さくしたような天然記念物が生息しています。な
んという名前でしょうか?

1. ネコギギ

ネコギギはナマズ目ギギ科の淡水魚で日本固有種です。夜行性で、伊勢湾・三河湾に注ぐ川にしか生息しておらず天然記念物に指定されています。藤原岳自然科学館で飼育されています。

2. イヌギギ

3. ナマズギギ

三岐鉄道丹生川駅には、わが国初の貨物鉄道博物館があります。さて、この博物館、入館料はいくらでしょうか。

1. 無料

無料です。ボランティアで運営され、貨車やジオラマ、部品などが展示されています。ただし開館日は毎月第1日曜日 (1月のみ第2日曜日、臨時に開館もあり)のみ、開館時間は午前10時~午後4時まで。

2. 大人1000円、こども100円

3. 大人10000円、こども5000円

藤原岳情報

いなべ市観光協会 Tel. 0594-37-3514
登山口/大貝戸ルート
三岐鉄道 Tel. 059-364-2141
貨物鉄道博物館 Tel. 059-364-2141

 

お問合わせ

日本山岳会 東海支部 Tel. 052-32-8363

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