おくたま

多摩川は長さ138km、全国で25番目に長い川です。山梨・埼玉県境にある笠取山を水源とし、一之瀬川、丹波川と名乗り、東京都にはいって、多摩川となって東京湾に流れていきます。「大多摩ウォーキング・トレイル」は、ウォーキング・トレイルとして整備されており、そのなかで、もっとも変化に富んだJR青梅線古里駅~白丸駅までの約5.5kmを歩きます。歴史を感じる町歩き、自然豊かな山歩き・渓谷歩き、そして白丸ダムやダム魚道の見学など、ご家族で奥多摩を楽しむことができるコースです。

   
青梅街道を歩く
歴史を感じる町歩き(古里駅~寸庭橋)です。古里駅から青梅街道に出て西に歩きます。約10分歩くと、青梅街道から離れて左の旧道に入ります。目印は奥多摩町消防団の建物です
  周辺の風景を見て歩こう
平坦地が少ないので、石垣を積んで家や畑を作っています。道端には、石仏や名湧水「釜の水」などがあるので見逃さないでください。滝見橋を渡ると道が二分します。左の道を行きます。
  寸庭橋に到着
寸庭橋から川岸を見下ろします。江戸時代に奥多摩で切り出された材木を江戸の町に送るために、筏(いかだ)を組んだ「土場」と呼ばれた場所です。当時は大変に賑わっていたそうです
   
山歩きの始まり
「ウォーキング・トレレイル入口」の道標があります。鉄階段を下ると細い山道になるので、足元には十分に注意をして歩きましよう。鉄階段を下る前に、左側の「ダム及び発電所の放流による増水に注意」の看板も読みましょう
  松ノ木尾根の山登り
最初は、沢沿いの自然豊かな道を歩きます。鉄パイプ橋を二つ渡ると松ノ木尾根への山登りが始まります。展望地の東屋までは約25分の登りです
  展望地の東屋に到着
松ノ木尾根を登り詰めたところが東屋(あずまや)です。一休みしましょう。北側には鳩ノ巣方面が見下ろされます。東屋から道が二分し、右側の鳩ノ巣方面の道を下って行きます
   
雲仙橋から鳩ノ巣小橋に向う
奥多摩随一を誇る渓谷歩きとなります。雲仙橋は、多摩川が深く切れ込んだ鳩ノ巣渓谷に架かっています。橋を渡ると道が二分するので、ジグザク道を下ります。赤い欄干の「水神橋」に到着。上流方面に少し登って行くと店の左側が「鳩ノ巣小橋」です
  鳩ノ巣小橋と鳩ノ巣渓谷
鳩ノ巣小橋は小さな吊り橋です。小橋から奥多摩随一の渓谷美を鑑賞してください。小橋の右奥の鉄階段から鳩ノ巣渓谷に下ります。渓谷の中の道を上流に向かって歩きます
  白丸ダム
渓谷歩きが終わり、急な石の階段を登ると、上は園地で東屋もあるので休憩しましよう。園地から少し歩くと白丸ダムです。「魚道」という魚が高いダムを遡上できるように魚の通り道が作られているので、ぜひ見学しましょう
     
白丸魚道入口のらせん階段
ダム堰堤を渡った対岸の「白丸魚道入口」に行きます。説明を聞いて「らせん階段」を下ります。下ったところにトンネル部魚道があります。遡上する魚が見られるかも知れません
  ゴールの白丸駅に到着です。
白丸ダムから白丸駅へは、右岸遊歩道が通行止めのため、やむを得ず青梅街道を歩きます。約10分歩くと道路右側に白丸駅へ行く道路があります
   
スタートの「町歩き」とゴールの「白丸ダム~白丸駅」のコースは、青梅街道などの車道を歩くので十分な注意が必要です。自動車の通行に気を配り、道路の端を歩くなどの注意徹底をお願いします。
「山歩き」と「渓谷歩き」のコースは、雨などで道が濡れると滑り易くなります。山歩きなどに慣れていない人は、天候の良い日を選んで歩くことをお勧めします。
山歩き」と「渓谷歩き」のコースには、沢や渓谷などの水場があります。水場は、思った以上に水の流れが速く、水深が深いなどの危険があるので、水場には入らないでください。
白丸魚道の開館は、4月~11月の間の10時~16時です。休館は週2日間です。(年間表で決められています)。土・日曜および7月~8月は無休です。入館は無料。
親子
コースタイム
古里駅 →(25分)寸庭橋 →(45分)松ノ木尾根東屋 →(20分)雲仙橋 →(10分)鳩ノ巣小橋 →(35分)白丸ダム →(15分)JR白丸駅
※かっこの時間は、歩行時間です。休憩時間などは含まれていません。
交通 ●電車利用
【行き】JR立川駅 →(JR青梅線青梅駅で乗り換えあり)→ JR古里駅
【帰り】JR白丸駅 →(JR青梅線青梅駅で乗り換えあり)→ JR立川駅

釜の水(東京の名湧水57選)

「町歩き」コースで見られる「釜の水」は、東京の名湧水57選の一つです。2003年に東京都が、湧水への関心を高めるために、水量、水質、由来などの優れた湧水57か所を「東京の名湧水」として選びました。
「釜の水」は、湧水を大釜にひいて飲料水として使われていましたが、水道が完備された現在では飲み水としては使われてないそうです。

白丸ダムの魚道

白丸ダムは、1963年に青梅市御岳の多摩川第三発電所への送水用ダムとして作られ、その後の2000年に白丸発電所を作りました。ダム堰堤の高さ30.3m、長さ61mのダムです。
ダムは、魚が産卵などで川を遡上する障害物になるので、魚が通れる「魚道」が作られました。白丸魚道は、高いダム堰堤を魚が遡上できるように落差27m、長さ332mの水路が2002年に完成しました。ヤマメ、イワナ、サクラマス、アユなどが魚道を利用していることが確認されています。

奥多摩ウォーキング・トレイルのある奥多摩町は、町の全地域がある自然公園(国立公園、国定公園、都道府県立自然公園)に指定されています。その自然公園は、何という名前の公園でしょうか?

1. 明治の森高尾国定公園

2. 東京都立多摩丘陵自然公園

3. 秩父多摩甲斐国立公園

自然公園には、国立公園、国定公園(環境大臣が指定)と都道府県立自然公園(各知事が指定)があります。
①の明治の森高尾国定公園は、東京都八王子市の高尾山を中心とした公園です。
②の都立多摩丘陵自然公園は、東京都八王子市、日野市、多摩市にある公園です。
③の秩父多摩甲斐国立公園は、埼玉県、東京都、山梨県、長野県にまたがる広大な国立公園で、東京都のエリアは西多摩地域です。西多摩地域にある奥多摩町は全地域が国立公園内に入ります。

奥多摩ウォーキング・トレイルでも、ニホンジカやニホンイノシシなどの大型哺乳動物の痕跡が見られます。奥多摩地域には、大型哺乳動物が5種類生息しています。5種類とは、ニホンジカ、ニホンイノシシ、ツキノワグマ、ニホンザルの4種類と、あと一種類は何でしょうか?

1. ニホンカモシカ

①のニホンカモシカは、国の特別天然記念物に指定されており、奥多摩地域では良く見られる大型哺乳動物です。
②のホンドキツネは、奥多摩地域に生息していますが、中型哺乳動物として区分されています。
③、ニホンオオカミは、絶滅種であり生息しておりません。

2. ホンドギツネ

3. ニホンオオカミ

白丸ダムの「白丸魚道入口」には、トンネル部魚道へ下り長い「らせん階段」があります。ぐるぐる回りながら下りる階段は、なかなか最下部に到着しません。この「らせん階段」の階段は何段あるでしょうか?

1. 140段

白丸魚道を見学した際には、実際に「らせん階段」を下りるので数えてみましょう。

2. 210段

3. 270段

奥多摩情報

多摩町役場 Tel. 0428-83-2111
おくたま地域振興財団 Tel. 0428-83-8855
奥多摩ビジターセンター Tel. 0428-83-2037

 

お問合わせ

日本山岳会 東京多摩支部

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