みたけさん
御岳山(929m)は東京都の西部、高尾山とともに、ケーブルカーで登れる山として多くの登山者が訪れます。夏はレンゲショウマ、秋は紅葉……と、四季を通じて豊かな自然を満喫することができ、ムササビがいることでも知られます。山上には武蔵御嶽神社の御師(おし)が経営する宿坊集落が広がっています。ハイキングコースが整備されていて、やさしい山歩きが楽しめます。
御嶽神社の狛犬さん/通称おいぬさま。オオカミだよ。胴と首が長い。右に座るおいぬさまの耳はピンと立ち、左は垂れている | ケーブル/床は階段だ。途中、ちょうど真ん中で、すれ違う車両が見られるよ | レンゲショウマ/下を向いて咲く。見上げると仏さんが座るハスの花に似ている | ||
説明板/参道に周囲の自然について説明板が設置されている。答えはビジターセンターで教えてくれるよ | 天狗の腰掛け/大きな杉の木に腰掛けがある。天狗のいる気配。近くに天狗岩もある | ロックガーデン/大きな岩がごろごろ。水が冷たい。案内版には「岩石園」と表示してあった | ||
ビジターセンター/1階は情報コーナー、2階でクラフト教室などが開かれる |
JR御嶽駅前に都環境局の「御岳インフオメーションセンター」があり、イラストマップなどを入手することができる。山上のビジターセンターには解説員が常設しており、ハイキングコースや季節の花、昆虫などについて丁寧に教えてくれる。
ロックガーデンは、雨の日やその翌日は水が増えているので十分に注意しましよう。 | |
長尾平から「七代の滝」を経ないでロックガーデンに行くルートもあります。このルートのほうがやさしくお勧め。 |
アクセス | JR青梅線御嶽駅 → 西東京バス・ケーブル下行き(約8分)、ケーブルカー滝本駅 → 御岳山駅(約6分) |
コース | 御岳山駅 → 武蔵御嶽神社 → 長尾平 → 天狗岩 → ロックガーデン → 綾広の滝 → 長尾平 → 御岳山駅 |
親子 コースタイム |
御岳山駅から綾広の滝まで 登り2時間、下り1時間50分 合計3時間50分 (神社参拝・休憩時間含まず) |
交通 | ●電車利用 1. 御嶽駅まで、土日・祝日なら「ホリデー快速おくたま」が便利です。レンゲショウマの開花期などはすごく混雑します。バス・ケーブル待ちで30分以上待たされることも。余裕をみて出かけましよう。 2. 御嶽駅からケーブル下行きのバスは1時間に2本ですが、混雑時には増発便が多く出ます。 ●車利用 ケーブル下の駐車場は150台収容。休日は、満車になることもあります。要注意。 |
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信仰の山だった御岳山
御岳山は信仰の山として発展してきました。昔は修験者(山伏)の修行の場でしたが、鎌倉時代から江戸時代にかけては武将が参拝に訪れていました(奉納された刀剣や大鎧が宝物殿に展示されています)。江戸時代になると、信者が御祈祷師(御師)をおとずれ、御師の家は宿坊として信者に提供されるようになりました。
明治時代になると、御師の宿坊は旅館に変わり、一般の観光客も利用するようになりました。いまも宿泊することができます。狼信仰は現在の犬?
武蔵御嶽神社の眷属神(けんぞくしん)は狼です。眷属神とは神の使者のことで、ほかの眷属神としては、龍や狐、蛇などがあります。狼(=山犬)は、農作物に被害を与える猪や鹿、猿などを追い払う、火災・盗難除けになるというので信仰の対象になりました。境内にある大口真神社には狼が祀られています。しかし本物のニホンオオカミは絶滅したと考えられています。
ムササビが棲んでいる
ムササビはリスの仲間です。長い前足と後ろ足の間には皮膜とよばれる皮があり、広げてグライダーのように空を滑空することができます。長いしっぽで方向を変え、あちこちの木々に飛び移って、種子や果実などを食べます。滑空するほ乳類としては、日本にはムササビやモモンガがいます(インドネシアなどにはフクロモモンガやヒヨケザルがいます)。御岳山ではムササビの観察会が行われています。
ケーブルカーの運転手はどこに?
ケーブルカーとは、山の急斜面などに線路を敷き、車両をケーブルで引っぱって運転する鉄道です。鋼索鉄道ともいいます。たいていの日本のケーブルカーは、ケーブルの両端に2台の車両をつなぎ、片方の車両を上げれば、もう一方の車両は降りていく、つるべ式(交走式とも)で作られています。したがって、運転手は山上側の駅にいて、ケーブルカーの中には車掌がいます。
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御岳山情報 |
御岳登山鉄道 Tel. 0428-78-8121
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お問合わせ |
日本山岳会 東京多摩支部 Tel. 042-796-9386 |
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