あたごやま

愛宕山(924m)は、京都市内の西にある山で、東の比叡山と並ぶ市民の山として多くの人に親しまれています。1300年の歴史があり「火伏せの神さん」として有名で、山頂に大きな愛宕神社があります。
7月31日の「千日参り」に登れば、千日間お参りした御利益があるそうです。また、明智光秀が本能寺に織田信長を攻める際に、愛宕神社のおみくじを3度も引いて決心したというのは有名な話です。
登山コースは、紹介した表参道以外たくさんあります。

   
渡猿橋   愛宕神社の鳥居   嵐山渡月橋から愛宕山

山頂の愛宕神社には、火除けのお札や、お守りなどたくさんのグッズを売っています。また、本殿で神主さんからお払いを受けることも出来ます。

市民に、一年中親しまれて安全に登ることが出来ますが、冬は初めての人は経験者と登りましょう。
山頂の愛宕神社からは、下るルートがたくさんありますが、月輪寺ルートを下りましょう。
アクセス JR京都駅 → 京都バス清滝行き → 清滝(約1時間)
四条河原町 → 京都バス清滝行き → 清滝(約1時間)
コース 清滝 → 3合目 → 5合目 → 7合目 → 水尾別れ → 
黒門 → 愛宕神社 → 月輪寺 → 林道 → 清滝
親子
コースタイム
登り(愛宕神社まで)2時間40分/下り2時間10分
合計4時間50分
交通 ●バス利用
バスは、1時間1〜2本、時間帯によりますが、春秋は臨時便があります。
 
●車利用
清滝には私営の駐車場100台収容があります。シーズンは満車になることが多いので、要注意です。

愛宕権現は防火の神様

愛宕山という山は全国に多数あり、愛宕神社に関連しています。京都の愛宕神社が総本社で、火伏せ・防火の神様、愛宕権現を祀っています。昔は京都に火事が多く、最大のものは天明の大火で、天明8年(1788年)1月30日(旧暦)に起こりました。御所や二条城など京都の8割以上の家屋が焼けたと言われています。

明智光秀が通った愛宕山

明智光秀は、織田信長を攻める(本能寺の変)数日前に愛宕神社に参詣しています。1582年5月のことです。そのとき光秀らが詠んだ連句が残っています。「ときは今 天が下知る 五月哉」(ときはいま あめがしたしる さつきかな)。"時は今、天下を(織田信長が)支配する五月です"という意味ですが、光秀が土岐氏の一族を名乗っていたため、"土岐氏が今、天下を支配する五月です"とも考えることができます。

亀岡盆地の霧

愛宕山の西面は亀岡市。秋から春にかけては霧が多いことで知られています。亀岡が盆地であるため、放射冷却現象が起きやすいのです。昔は京都盆地も霧がよく発生しましたが、いまは減少しています。都市化により地表が暖かくなったことが原因とされています。

保津峡はどうしてできた?

愛宕山南麓は保津峡(桂川)です。蛇行した激流や瀞に巨石や巨岩が連続し、船下りは美しい景観とスリルを味合うことができます。これは保津峡が先行谷であるためです。もともと蛇行した川があった平野に、愛宕山の山群が隆起を開始。しかし隆起の速度より浸食の速度が速かったため、川が遮られることがなく、いまの形になりました。隆起より早く川が作られる谷を先行谷と言います。

「愛宕山」という有名な落語があります。京都の旦那が、大阪の幇間(太鼓持ち)や芸妓たちを連れて愛宕山に野駆けに行く話で、幇間の失敗につぐ失敗が笑わせどころ。では、この野駆けとは何でしょうか?

1. マラソン

2. ピクニック

大辞林には次のようにあります。〈①花見やもみじ狩りなど,山野を歩き回って遊ぶこと。野遊び。野掛け遊び。②野山で行う茶の湯。野点(のだて)〉。落語ではお花見や野駆けがよく出てきます。有名な「目黒の秋刀魚」も殿が目黒に野駆けに行って食べたサンマです。お花見や野駆けは庶民の楽しみのひとつでした。

3. 乗馬

神社には神様のお使いをする動物がいます(眷族といいます)。稲荷神社のキツネや春日神社のシカなどが有名ですが、愛宕神社の眷族は次のどれでしょう。

1. 猿

2. 猪

猪である理由は、神社の創建者である和気清麻呂を助けたためだとか、いくつかの説があります。眷族にはほかにも、北野天満宮の牛、出雲大社の蛇、伊勢神宮の鶏、八幡宮の鳩などいろいろな動物がいます。日本の文化は、動物との関係が強かったのですね。

3. 鴨

愛宕山情報

京都市産業観光局観光MICE推進室
京都愛宕研究会

 

お問合わせ

日本山岳会 京都・滋賀支部 Tel. 075-231-0241

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