しんにゅうざん
西中国山地に属し、ドーム型の美しい草原の独立峰です。
山頂からの360度の展望は、広島県の最高峰恐羅漢山、十方山、臥龍山、三瓶山を、北東には天狗石山、南東には白木山、遠く野呂山を一望できる眺めのよい山です。
4月の山焼き後のワラビから始まり、若草に覆われてヤマツツジ、ササユリ、キキョウ、リンドウなどの山野草の宝庫です。四季それぞれの楽しみがあります。
積雪期には、雪山入門コースとしても愛されています。
林間コースより山焼き後の深入山 | 山頂より恐羅漢山方面を望む | 東登山口より深入山を望む | ||
南登山口より深入山山頂を望む | 八畳岩に登った子ども達 |
積雪期の入門コースですが、冬山装備に経験のあるリーダーの同行が必須です。決して安易な気持ちで入山しないこと。 |
アクセス | 広島バスセンターからバス便もありますが、登山には不便でマイカー利用が一般的です。 |
コース | 南登山口→深入山の肩→深入山→休憩小屋→南登山口 |
親子 コースタイム |
深入山まで、登り1時間。下り50分。 |
交通 | ●公共交通機関 広島電鉄バス 益田行きで広島駅9:43発いこいの村ひろしま11:24着 徒歩15分で南口登山口 帰路はいこいの村ひろしま15:34発で広島駅北口17:03着 ●マイカー利用の場合 中国自動車道 戸河内ICより国道191号線をいこいの村ひろしま方面約20分いこいの村入口の700m先に深入山登山道の看板あり、駐車場はあり。 |
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景観を保つ「山焼き」
深入山の「山焼き」は、春の到来を告げる観光行事ですが、江戸時代中期(1749年)に行われていたという記録が残っています。ワラビ山や肥草山として、あるいは近年には放牧なども行われていました。野を焼くことで、森林へと遷移することを遮断し、美しい草原の山として景観を保ちながら、利用しつづけてきました。そのためいまでは数多くの珍しい山野草を観察 することができます。
ススキと荻(オギ)は似ています
秋の深入山にはススキの花が美しく揺れています。ススキの花は地味ですが、これでも花です。ススキはイネ科ススキ属の植物で、「芒」や「薄」と書き※、尾花、または茅(萱とも書く)とも呼ばれます。むかしは茅葺屋根の材料や家畜の餌として利用されていました。いまは秋の七草のひとつとして、また十五夜のお月見に飾ります(萩を飾ることも)。
※「芒」は中国表記で、「薄」は和製漢字です。
ススキと荻は見た目が似ているので、よく間違われます。ススキは地下茎がないので大きな株ですが、荻は長い地下茎から1本ずつ茎が出ています。またススキをルーペでのぞくと、小花の先から細長い芒(のぎ)という刺が伸びていますが、荻にはありません。 -
深入山では毎年4月上旬に「山焼き」が行われています。この「山焼き」に使う種火は、宮島・大聖院で保管されている「不消霊火(きえずのひ)」です。さてこの火を使った火は次のうちのどれでしょうか。
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「不消霊火」は、安芸の宮島の霊火堂で約1200年 前から燃え続けていると伝えられています。その昔、 弘法大師が求聞持修法を営んだとき用いた火だと言われています。広島平和記念公園の平和の灯の元火は、全国12宗派からの「宗教の火」、全国の工場地帯からの「産業の火」が集まったもので、「不消霊火」もその一つとなりました。
深入山のある安芸太田市には恐羅漢山という山があります。次の中で正しいのはどれでしょう。
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恐羅漢山の標高は1346m。恐羅漢山の南西800mにある旧羅漢山は1347mで、こちらの方が1m高くなっています(『新日本山岳誌』日本山岳会編)。恐羅漢山の名前の由来は、山が奥深く猟師でも迷う恐ろしい山だという説が有力です。
深入山情報 |
いこいの村ひろしま Tel. 0826-29-0011
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お問合わせ |
日本山岳会 広島支部 Tel. 082-569-6617 |
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