なかやま

北アルプス剱岳の登山基地として有名な馬場島登山口の入口駐車場が「中山登山口」で、約2時間で頂上に着きます。
「ばんば」とは山の中腹で平らな場所のことをいい、早月川上流の白萩川と立山川の合流点で島のような地形から「馬場島」といわれています。
下りは同じ登山道ではなく、約1時間で立山川の河原に到着です。
そこから、河原沿いにしっかりとした道がついており30分で登山口に到着です。

   
中山登山口   中山頂上   登山道にある立山杉の巨木
   
頂上からブナクラ谷を望む   馬場島登山口   立山川から馬場島

馬場島はキャンプ場となっているため家族連れのキャンプでにぎわっています。
五本杉ノ平周辺は立山杉の巨木が多く、樹洞内に子どもが入ることのできるくらい大きな木もあり、興味深い。

中山登山道は、比較的傾斜が急なため、ゆっくりと登って下さい。2時間のコースタイムは余裕を持った時間です。
アクセス 中山登山口には10台程度の駐車場があります。
そこが満杯でも早月川の対岸に大きな駐車場があります。
馬場島へは富山市から車で約36kmの距離になります。
コース 中山登山口 → 五本杉ノ平 → 中山山頂 → 鞍部(クズバ山への分岐) → 東小糸谷を下り → 立山川の河原 → 馬場島キャンプ場 → 中山登山口
親子
コースタイム
中山登山口からは少し急な登りが続くのでゆっくりと進んでも1時間45分で五本杉の平に到着します。ここからは登りも緩くなり、眺望と立山杉の巨木を見ながら進めばもう頂上です。

新緑の季節と紅葉の季節の両方において、剱岳を中心に雄大な山並みを楽しむことができます。
同じ登山道を戻ってもいいのですが、鞍部から立山川に下るコースの方が変化があり、お薦めです。途中、小さな沢を一本超えれば、立山川の河原は近くなります。
 
川沿いの林道はしっかりと整備されており、ゆっくり歩いて約30分で馬場島キャンプ場に到着です。富山県山岳警備隊の馬場島警備派出所の横にある馬場島荘ではお風呂に入ることもできます。
交通 富山市中心部から、約36kmの距離です。自家用車が最も便利です。
公共交通機関利用の場合は、富山地方鉄道上市駅から中山登山口まで タクシー利用となります。

中山から見える剱岳のエピソード

中山から見える剱岳については数多い歴史とエピソードがあります。
中でもその標高については数々の説がでて、最後に確定してたのは平成16年にヘリコプターで三等三角点の標柱を運び、三角点を設置して、人工衛星によるGPS測量によりようやく標高が確定しました。
それまでは、明治40年に柴崎芳太郎らの陸地測量部による計測で2,998.02m(この出来事は、新田次郎の小説「剱岳点の記」で紹介され、映画化もされました。)
その後、地上写真測量で3,003m、航空写真測量で2,998mと標高は時代により何回も変わり、なかなか本当の高さが決定できませんでした。

天然立山杉

中山に登ると多くの立山杉に接することができます。幹周りが10mを超える巨木も多く、樹齢1000年とか2000年とかいわれています。立山は日本で一番スギの天然分布が豊富なところで、とくに美女平の立山杉が有名ですが、中山の杉も負けず劣らず見事で圧倒的な存在感をもっています。豪雪と寒さに耐えた杉は高級工芸品などに利用され、富山市の県木に指定されています。

Iの豆知識から、最後に人工衛星の電波によって測定した、剱岳の標高は
どれでしょうか。

1. 2,998m

2. 2,999m

知識にある測量法を見ると、「地上写真測量/3,000.3m」「航空写真測量/2,998m」とあるので、残りの「2.の2,999m」が人口衛星の測量法であることが分かります。現在では、人工衛星による測量が、一番正しいとされています。

3. 3,000m

『剱岳 点の記』(新田次郎)では、主人公である陸地測量部の柴崎芳太郎と日本山岳会の小島烏水が、初登頂をめざして争います。さて、この小島烏水の本名は何でしょうか?

1. 小島トオル

2. 小島金之助

3. 小島久太

日本山岳会の創始者の一人であり、初代会長である小島久太は、烏水の名で多くの本を書いています。日本アルプスをはじめ多くの山々を訪れ、紀行文を著しました。しかし剱岳に登ったという記録はありません。毎年4月、烏水が生まれた香川県高松市で小島烏水祭が行われています。

中山情報

公益社団法人 日本測量協会(剱岳 点の記コーナー)

 

お問合わせ

日本山岳会 富山支部 河合義則

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