おちさん

越知山(612.8m)は、丹生山地の奥深く、若き泰澄が修業をして悟りを開いた山であり、老いては白山から下りて山麓の大谷寺で座禅を組み、入滅したところである。登山ルートは小川集落からの行者道が尾根筋で一般的だが、木の実谷コースは谷筋で経験者向き、花立峠コースは高低差が少なく散策向きである。また、室堂までは福井市尼ヶ谷町からの車道もあって、山頂付近の散策、森林浴もお勧め。山頂付近には、越知神社御本社、別山神社、奥の院(山頂)、神宝庫、大師堂、千体地蔵、室堂、日宮神社(護摩堂)など、山岳信仰・神仏混合(本地垂迹説)・廃仏毀釈の歴史に触れることができる。

   
小川集落、奥糸生多目的集会施設、トイレあり   気持ちよいブナとナラの新緑の道   独鈷水入口の休息所
   
独鈷水、泰澄が独鈷を突いて湧き出たという霊水   御本社前で神主さんからお祓いを受ける   奥の院への道、手前は大師堂、奥は千体地蔵堂
   
信長の鞍が沈んでいるという伝説の殿池   キンラン   タニウツギ

室堂周辺には、広場や殿池があり、昼食を広げて遊ぶ子が多い。栃の巨木のご神木、桜の巨木があり、4月下旬の花期と花弁のピンクの絨毯が美しい。室堂から花立コースへ向かうと、途中に大きな展望台がある。丹生山地と日本海を眺めることができる。周辺には山野草も多く、こちらも休息におススメ。大谷寺付近には温泉施設「泰澄の杜」もある。

歴史的な遺産が多く残る山であるので、破壊しないように注意したい。行者道コースはところどころ急登や崖がある。木の実谷コースは雨天は渡渉が困難となる。
アクセス いずれも基本的には登山口までの公共交通機関はないので、自家用車かタクシー利用となる。越前町のコミュニティバスは日曜・祝日ほぼ運休。

駐車場:いずれも登山口付近には整備された駐車場はないが、路上駐車は十分可能。
 
トイレ:小川集落(奥糸生多目的集会施設内)、室堂(水洗トイレ)、花立峠(バイオトイレ)
コース 行者道コース:小川集落 → 行者道入口 → 木の実谷分岐 → 独鈷水 → 越知山神社御本社 → 室堂(日宮神社)

花立峠コース:悠久ロマンの杜 → 花立峠 → 展望台 → 殿が池(室堂)

木の実谷コース:小川集落 → 木の実谷登山口(石塔) → お題目岩 → 慶松堂跡 → 木の実谷分岐
親子
コースタイム
行者道コース:奥糸生多目的集会施設、登り2時間30分、下り2時間、室堂、

花立峠コース:花立峠 → 室堂、40分

木の実谷コース:奥糸生多目的集会施設 → 木の実谷登山口、30分 →室堂 登り2時間30分・下り2時間

神仏習合

古来日本では古神道が信じられてきた。6世紀に仏教が伝来すると、天皇は国家護持の宗教としてこれを受け入れて保護し帰依するようになった。ここで古神道との矛盾ないし対立を避けるために、本来(本地)は仏や菩薩であるが日本では神としてこの世にあらわれた(垂迹)というように神と仏を同一と考える神仏習合(混淆)の思想が主流となって江戸末期まで続いた。

廃仏毀釈

明治維新となって、神仏分離令が出され、強制的に神社と寺院が分離された。この時多くの仏像が破壊され、越知山神宝庫横などに、首の無い石仏が数多く残っている。

泰澄大師は越知山で修行し最期をむかえたとされています。泰澄大師は奈良時代の人だと言われていますが、以下の中で奈良時代にあった出来事はどれでしょうか?

1.『古事記』が編纂された

『古事記』は712年(和銅5年)に太朝臣安萬侶(おほのあそみやすまろ)が編纂し、元明天皇に献上されたと『古事記』に書かれています。『枕草子』は清少納言によって、『源氏物語』は紫式部によって平安時代に書かれました。

2.『枕草子』が書かれた

3.『源氏物語』が書かれた

越知山のブナ林は「福井県のすぐれた自然」に選ばれています。ブナは別名で何と言うでしょうか?

1. そばのき

「そば」とはとがったことを言い、実がとがっているからつけられたと言われています。脂肪分が豊富でおいしく、そのままで食べることもできます。クマなど森の動物たちの食料で、何年かに1度豊作になることがあります。越智神社の境内にはブナ林が残されていて、胸高直径約1m 以上のものもあります。

2. なたねのき

3. ひまわりのき

越知山情報

越知山観光開発促進協議会
越知山大谷寺

 

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