みつとうげ
三ツ峠山は古くから人気のある山です。頂上のすぐ下にはロッククライミングのゲレンデがあり、花咲く草原があり、何より、富士山の最高の展望台なのですから、人気があるのもうなずけます。この山にもっとも短時間で登れるのがここで紹介する、御坂峠の車道の途中から登る、いわゆる裏登山口からのコースです。下りは富士山へ向かって長く延びる府戸尾根を天上山までたどり、富士見台駅からロープウェイで河口湖畔の船津に下りましょう。
駐車場は狭い | 登山道入口付近の駐車場とトイレ | 登山道入口 | ||
頂上開運山まであとわずか | ロッククライミングのメッカ屏風岩 | 三ツ峠山荘前から | ||
カチカチ山ロープウェイ富士見台駅 | 富士見台駅より河口湖を望む | 富士見台駅そばの太宰治文学碑 |
三ツ峠山の山頂一帯には多くの電波塔が建っていますが、これはこの山が電波を中継するのに都合のよい要所にあるからで、あらゆる方向に展望が開けているのも適地だった理由でしょう。
開運山の下の岩場を屏風岩といい、昭和の初期から多くの登山家がここで岩登りの訓練をし、技術を磨きました。
三ツ峠はロッククライミングのゲレンデになっています。 危険ですから安易に入らないようにしましょう。 |
アクセス | 富士急行線河口湖駅→富士急行バス天下茶屋行(25分)→三ツ峠登山口 |
コース | 三ツ峠登山口バス停 → 三ツ峠山登山道入口 → 四季楽園 → 三ツ峠山(開運山) → 木無山 → 送電鉄塔 → 霜山 → 西川新倉林道 → カチカチ山ロープウェイ富士見台駅 → 河口湖 |
親子 コースタイム |
登り 1時間50分 下り 2時間45分 計4時間35分 |
交通 | ●電車利用 JR中央線大月駅で富士急行線に乗り換えて終点河口湖駅下車。富士急行バス天下茶屋行乗車。 ●車利用 マイカー利用でこのコースを歩く場合は、船津の県営無料駐車場に停めて天下茶屋行のバスに乗るとよい。平日1本、土日祝日3本、午前中に運行している。また登山口まで車で行って山頂を往復するのがもっとも体力的には楽だが、駐車場はあまり広くない。 |
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名前の由来は、ミツドッケ!?
三ツ峠の名前は三つのピーク「開運山」「御巣鷹山」「木無山」を「ミツドッケ(三つの突起)」と呼んでいたことに由来するとも、水が豊富な山なので「水峠」に由来するとも言われています。ちなみに昔は山を指す「嶺」という字を「とうげ」と読んだので、「峠」という字がいつの間にか使われるようになってしまいました。したがって「三ツ峠」という峠があるわけではありません。
三ツ峠へは、富士急行線が便利
ハイキングの山として人気になったのは山麓に今の富士急行線が開通した昭和の初めからですが、それ以前からこの山自体を神様に見立てた信仰登山の歴史がありました。今でも三ツ峠駅から登ると数々の信仰登山の遺跡や地名が残っています。
貴重な植物、アツモリソウ
昔はどこにでもあったアツモリソウという植物は珍しい形の花を咲かせることから乱獲され激減しました。三ツ峠のそれも全滅しかかっていましたが、手厚い保護により花を咲かせるようになりました。植物を保護するために木無山一帯は今では歩道以外の立ち入りが禁じられています。
名前も楽しいカチカチ山ロープウエイ
小説家太宰治は三ツ峠山の西にある御坂峠の茶店に滞在したことを「富嶽百景」という小説に書きました。その中に三ツ峠に登った話が出てきます。また、おとぎ話を題材に書いた「カチカチ山」という小説は河口湖と天上山が舞台になっており、それにちなんでロープウェイの名前もカチカチ山ロープウエイとなったのです。富士見台駅の近くには太宰治の文学碑があります。
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三ツ峠山は、峠でもないのに峠とついています。以下の中で、峠を意味しない言葉はどれでしょう。
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岐路は分かれ道です。峠とは、尾根の低い部分を越えるために山道を登りつめた所のことで、道はそこから下りになります。乗越とも言い、尾根道から見たら鞍部になります。かつて峠は国などの境であったため、安全を祈ったことから「手向け(たむけ)」が峠になったと言われています。
三ツ峠山情報 |
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お問合わせ |
日本山岳会 山梨支部 長沢洋 |
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