だいもんじやま
大文字山(466m)は、京都盆地の東山三十六峰のひとつ如意ヶ岳(にょいがだけ)の西に位置する山です。京都の伝統行事でお盆の8月16日の夜、送り火で知られる大文字に火が灯ります。京都の町の多くの人達にとっては、起源が弘法大師や足利時代とも言われているこのお盆の送り火が親しまれています。だが、近年は市民の手軽な山として、大文字の「大」の所まで登り、市内一望を楽しむ人達で賑わっています。登山道はたくさんありますが、ここでは蹴上(けあげ)から日向(ひむかい)神社を経て大文字山に登り、銀閣寺から「哲学の道」に下るコースを紹介します。
「大」の字から、京都市内の大展望 | 加茂川から大文字山の「大」を望む | 大文字山山麓の銀閣寺からの「哲学の道」 |
コース説明
四季を問わず一年中、市民に親しまれている山です。 | |
初めての人は、銀閣寺から登るといいでしょう。 | |
山頂からは下るルートがたくさんありますが、銀閣寺へ下る道が一番よく利用されていて一人でも安全です。 |
アクセス | JR京都駅 → 京都市営地下鉄烏丸線 御池 →東西線蹴上(約30分) 京阪電車・京都市営地下鉄 三条京阪 → 東西線蹴上(約10分) |
コース | 蹴上駅 → 日向大神宮 → 七福思案処 → 大文字山 → 大文字 →銀閣寺 → 「哲学の道」銀閣寺バス停 |
親子 コースタイム |
登り3時間、下り1時間 合計4時間(休憩を含む) |
交通 | ●JR・電車・地下鉄の利用 朝・夕、10分以内に1〜2本、春秋は臨時便があります。 ●バス・車 蹴上はバス便は少なく地下鉄が便利。 銀閣寺には市営の駐車場があります。シーズンは満車になることが多いです。 |
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地震を予知する菱形基線測点がある
大文字山の三角点の近くに菱形基線(りょうけいきせん)があります。菱形基線とは、測点4点を菱形に配置し、その距離の変化などを測定して地震予知などに利用するものです。大正時代に三鷹の天文台に、また第二次大戦後に全国15か所に設置されました。京都菱形基線は、大文字山、追分、花山天文台、新山科浄水場を結んでいます。八角形コンクリート柱で上面には直径3cmの+印があり、「NO.29 基本 菱形基線測点 建設省国土地理院」と刻字があります。 3回測量が実施されましたが注目するような地殻変動は認められなかったそうです。現在は使われていません。
五山送り火
京都では、お盆の8月16日の夜に5つの山(正確には6つ)で「大」などの形に火がともされます。ふたたび黄泉の国にかえる死者の霊を送るためのもので、京都の伝統的な儀式です。送り火の形には、「大」の字(大文字山と左大文字山)、「妙法」の字(万灯籠山・大黒天山)、船の絵(船山)、鳥居の絵(曼荼羅山)があります。起源は平安時代とも江戸時代とも言われています。なお、「五山送り火」を「大文字焼き」と言うこともあります。
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お盆の8月16日に行う「五山の送り火」、最初に火が灯る山はどこでしょうか。
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大文字山が20時に点火し、反時計回りに万灯籠山と大黒天山(妙法)、船山(船の絵)および左大文字(大)、曼荼羅山(鳥居)の順で火がつきます。以前、点火時間は決まっていませんでしたが、1963年に観光業界からの要請があって、このようになりました。
大文字山情報 |
京都市観光協会
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お問合わせ |
日本山岳会 京都・滋賀支部 事務局 |
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