ほうまんさん
宝満山(830m)は、神がいる山として、山伏の修験道の聖地として、古くから霊峰としてあがめられていた山です。また軍事拠点として宝満山城が作られたり、大宰府とも深い関係を持っていました。山中にはこうした遺跡が多く残っていて、日本の山岳信仰を知る上での重要な山として、文化財保護法に基づく史跡に指定されています。近年の調査では裾野周辺もふくめ、地下に広大な遺跡が残されていることがわかってきました。登山道を歩くと、百段がんぎ(階段)をはじめ多くの遺跡を見ることができます。
宝満山 | 宝満山 山頂 | 宝満山 山頂 |
コース説明
登山コースには、大石バス停や宝満案登山口バス停、本導寺バス停から登るコースもある。 |
アクセス | 西鉄太宰府駅から徒歩 |
コース | 太宰府駅 → 竈門神社 → 一ノ鳥居 → 中宮跡 → 宝満山山頂 → 中宮跡 → 鳥追峠 → 愛岳山 → 竈門神社 → 太宰府駅 |
親子 コースタイム |
太宰府駅から竈門神社まで40分。竈門神社から一ノ鳥居まで登り30分。一ノ鳥居から宝満山山頂まで登り1時間10分。山頂から鳥後へ経由で竈門神社まで下り1時間30分。竈門神社から太宰府駅まで40分。合計の歩行時間は5時間。(休憩時間など含まず) |
交通 | ●バス・電車利用 西鉄太宰府駅から徒歩 西鉄太宰府駅からコミュニティバス「まほろば号」で終点・内山(竈門神社前)下車(8分) ほかに筑紫野市側から、西鉄バスを使い、大石バス停や宝満案登山口バス停、本導寺バス停などから登るコースがある。 ●車利用 太宰府ICから 筑紫野ICから |
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「宝満山」ってどうしてつけたの?
宝満山はそのむかし、山の形から「御笠山(みかさやま)」と呼ばれ、また「竈門山(かまどやま)」と呼ばれていました。山の形がかまどに似ていて湯気のように雲霧が出ている(『筑前国続風土記』)、神功皇后の出産のときに竈門を立てた、カマド神をまつった、山中の「竈門岩」に由来するなどの説があります。いまの「宝満山」の名は、「宝満大菩薩」をまつったことによるとされています。
碁盤の都市づくりだった太宰府
7世紀後半、朝鮮半島での「白村江(はくすきのえ)の戦い」で破れた大和朝廷は、東アジア諸国からの軍事拠点、あるいは交渉の窓口となる役所として大宰府を定めました。正方形の碁盤の目の形をした条坊制の都市が造られ、その規模はその後作られる平城京や平安京に次ぐ大きなもので、日本にはなかった城壁があったのではないかと考えられています。
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宝満山には神聖な湧水が多くあります。五井七窟(5つの井戸と7つの洞窟)や五所秘水などと呼ばれています。それでは、顔をうつせば若返るといわれている水はどれでしょう。
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宝満山には五所秘水といって、霊水が湧き出る泉があります。なかでも一番神聖とされるのが益影の井です。「峯の東に岩穴より湧出す天然の井泉なり。その水清潔にして常に増減なし。人この水に影をうつせば、老顔も少壮のごとし。故に益影の井という」(『筑前名所図会』) 。また「人がこの水に影を写すと、老顔も<益々>若く少壮の如く写るので益影の井と名付けられた」 「応神天皇が粕屋郡宇美町で御誕生の折に、この水をわかして産湯にされた」(『筑前国族風土記』)とあります。
宝満山情報 |
太宰府市役所 Tel. 092-921-2121
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お問合わせ |
日本山岳会 福岡支部 |
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