あわだけ・さんかくやま
安和岳(432m)は、沖縄県沖縄本島の北部、本部半島の付け根となる名護市にある山です。沖縄県から嘉津宇岳・安和岳・八重岳自然保護区に指定され、地元では本部アルプスと呼ばれています。稜線や頂上付近からは、日本で唯一の円錐カルスト地形が見渡せます。また、山から海までの距離は約1.5Kmと近いので、山にいながら海を見渡せ、山と海双方を楽しめます。麓の勝山集落には、シークワーサー畑が広がっています。
眼下には、エメラルドグリーンの海、名護湾/東シナ海が広がるよ。晴れていれば、伊江島の風力発電や水納島も見えるよ | ガジュマルは、熱帯/亜熱帯地方に分布する桑科の常緑樹。灰汁は沖縄そばの原料にもなっているよ。大木にはキジムナー(妖精)が棲んでいると言われているよ | 麓では美味しいシークワーサージュースが飲めるよ | ||
トカゲは、愛くるしい表情を見せる | 謎の渦巻きが観察できるよ。蜘蛛の巣かな? | 安和岳から隣の八重岳の航空レーダーサイトと米軍通信施設が見える。沖縄上空を飛ぶ国内・国際線の航空機は、この施設のレーダー情報を使って飛んでいるよ |
コース説明
下草があり登山道がはっきりしないため、長ズボン着用のこと。 | |
刺のある植物もある薮の中を進むこともあるため、長袖シャツを着用のこと。 | |
カルスト地形の石灰岩が尖っているため、軍手等が必須。 | |
雨の後の足元は、特に滑りやすいので、注意のこと。 | |
琉球諸島の多くの島に生息するハブは、基本的には夜行性ですが、岩陰、草木の茂みの中に隠れていますので、注意を払いながら山行し、万が一遭遇した場合には落ち着いて対処して下さい(山と溪谷社「46沖縄県の山」を参照)。 |
アクセス | 那覇空港 → 高速バス111番・名護バスターミナル行き(約2時間) → 名護バスターミナル → 沖縄バス/琉球バス本部半島右回り65番(約25分) → 勝山入口 |
コース | 旭川入口 → 勝山シークワーサー → 勝山公民館 → 登山口 → 三角山・古巣岳分岐点 → 沢奥の分岐点 → 安和岳 → 三角山 → 三角山・古巣岳分岐点 → 登山口 → 勝山公民館 → 勝山シークワーサー → 旭川入口 *トイレは、登山前に勝山公民館前にあるトイレで済ませておきましょう。 |
親子 コースタイム |
登り3時間 下り2時間30分 |
交通 | ●バス利用: 高速バスは30分に1便ありますが、道路事情が悪ければ遅れることもありますので、要注意です。 http://www.kotsu-okinawa.org/map_ap_exp.html ●車利用: 勝山公民館には数台分の駐車場がありますが、集落の行事がある場合は邪魔にならないよう注意しましょう。 |
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円錐カルスト地形
カルスト地形とは、石灰岩などが永年の間、風雨や地下水などにより侵食されてできる地形です。円錐カルストとは、古い石灰岩が雨風で侵食、溶食され、円錐状の小さな山がいくつもそびえ立つ様な形に残っている地形を指します。日本では、沖縄県のみで見られます。
リュウキュウアカショウビン
リュウキュウアカショウビンとは、安和岳をはじめとする沖縄県の森の中に生息しております。夏鳥として渡来し、赤い色が特徴の姿です。なかなか姿を見せてくれませんが、キョロロロと可愛い鳴き声が森に響きわたります。
シークワーサー
シークワーサーとは、和名ではヒラミレモンといい、琉球諸島自生のミカン科の常緑木、柑橘果実です。4月には直径3センチメートルほどの可憐な白い花を咲かせます。果実の味は、レモンやカボスのように酸味が強く糖分が少ないことから、お刺身に絞ったり、ドレッシング等に使われます。最近ではジュースも人気があります。成分は、ビタミンC、ビタミンB1、クエン酸、カロチンなどの成分がたくさん含まれ、最近の研究では、ノビレチンという成分がガン抑制や美白等様々な効能を持つ可能性があることが判り、改めて注目されています。
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安和岳のふもとには、県指定有形民俗文化財である「安和の石橋」があります。さて、この橋の材料は何でしょうか?
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「ヤマガマバシ」とも呼ばれ、安和与那川に架かる幅3mの半円アーチの石橋です。資材が少ない時代に、集落内の家畜小屋のペーイシ(石灰岩)を集めてつくったものです。沖縄古来の石積み技法を用いた貴重な文化財です。一部改修されましたが、橋脚とアーチに組んだ石に当時の石積みを見ることができます。
安和岳情報 |
勝山公民館 Tel. 0980-53-8336
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お問合わせ |
日本山岳会 銘苅(めかる) |
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