かすみきゅうりょう
霞丘陵自然公園の脇の道と、春先には約2万本のつつじが咲き、1300年の歴史がある塩船観音寺の奥から、穏やかな尾根道、林の中を歩いて富士山が見えるポイントを通り、岩蔵温泉郷に至るハイキングコースです。
JR東青梅駅から歩いて20分ほどの吹上しょうぶ公園は、6月頃に約10万本の花菖蒲が見頃をむかえます。夏は、準絶滅危惧リストに載っている黄色い花が咲くアサザが見られます。秋は、赤・珍しい白や黄色のヒガンバナも咲きます。青い宝石と呼ばれる鳥カワセミが池に来ることもあります。
そこから、20分ほど歩く塩船観音寺には、全長15mの観音像がつつじに囲まれて立ち上がり、奥多摩の山々や富士山を見ることができます。
観音像の奥から、穏やかな尾根道を歩き、笹尾根峠、七国峠を経て都内唯一の岩蔵温泉郷にたどりつきます。丘陵を歩いてみたら、花、歴史あるお寺、森林浴と展望等いろいろな楽しみを見つけることができるでしょう。
東青梅駅北口ロータリー JR東青梅駅下車、北口ロータリー東方向へ少し行き信号を渡ると道標が現れます。その先「六万薬師」を左折し、光明寺交差点を右折します。切通しを抜けるとやがて「吹上しょうぶ公園」です |
吹上しょうぶ公園 約200品種・10万本余のハナショウブが、6月頃次々と咲き乱れます。秋になると赤黄白のヒガンバナが楽しめます。谷戸地の風情が残る木道を歩きます |
塩船観音像 バス通りをしばらく進み、道標に従い左折、道なりに進むと「塩船観音寺」に着きます。観音像の足元には広大なツツジ園があり、春には2万本のツツジが山肌を赤く染め上げます |
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展望休憩所 観音像の裏手から尾根道を進むと見晴らしの良い休憩所が有ります。七国峠・岩蔵温泉方面を進むと舗装道路に出ます |
笹仁田峠への分岐(ゲート) 道を折り返すようにゲートを入ります。しばらく、ゆるやかな道幅の広い桜並木が延々と続きます。茶畑の丘が現れたら右に進路を取ります |
笹仁田峠 10mほど右手に七国峠を示す道標が立つ坂道を登っていきます |
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七国広場 桧林の中、丘を登って行きます。やがて緩やかな尾根筋に変わります。正面が開けてくると 小さな広場になっています。こんもりとした高みに225mの三角点があります |
下山分岐点 道幅が次第に狭くなり、降りるようになってきます。尾根道は先にも続いていますが、道標 「岩蔵温泉」に従って左折し、横木を渡した階段を下ります |
岩蔵温泉 下りきって車道を横切りバス停への近道を入って行きます。都内唯一の温泉郷「岩蔵温泉」に到着します |
吹上しょうぶ公園は3~11月に開園します。毎週水曜日、祝日の場合は翌日はお休み。 | |
富士山のビューポイントから岩蔵温泉郷に下りる道は滑りやすいので、気を付けて歩きましょう。 | |
岩蔵温泉郷に出てから、バス停まで車道ですが、狭いので気を付けましょう。 | |
岩蔵温泉の日帰り入浴は食事と入浴のセットが基本ですが、入浴だけでも条件が合えば可能な旅館もあります。事前の確認が必要です。 |
アクセス | 〔行き〕 JR東青梅駅 吹上しょうぶ公園までバスの場合 JR青梅線河辺駅北口 → 都営バス塩船観音寺までバスの場合 JR河辺駅北口 → 都営バス・JR小作駅 → 西東京バス 〔帰り〕「岩蔵温泉」バス停 → JR東青梅駅・西武池袋線飯能駅 |
親子 コースタイム |
東青梅駅 →(20分)吹上しょうぶ公園 →(20分)塩船観音寺 →(20分)展望休憩所 →(40分)笹仁田峠 →(20分)七国峠 →(40分)岩蔵温泉 →(5分)バス停 |
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塩船観音寺
寺伝によると、大化年間(645~650年)に若狭の国(福井)の八百比丘尼が観音像を安置したことに始まります。塩船という地名は、周囲の地形が小丘に囲まれて船の形に似ているところから、仏さまが衆生(民衆)を救おうとする大きな願いの船である「弘誓の船」になぞらえて付けられました。
本堂、阿弥陀堂、仁王門、本堂内の厨子(仏像などを入れておく仏具)は国の重要文化財です。本堂は100円で拝観できます。本堂内に安置されている本尊は鎌倉時代に造られた「千手観音像」、その左右に控えた「二十八部衆」は、貴重で東京都の有形文化財です。境内には「招福の鐘」があり、午前6:00~午後4:00まで一回100円で撞くことができます。丘の上の15mの高さの観音像は平成22年に建てられ、観音像直下は展望も良く、天気の良い日は遠く富士山を望み、奥多摩や秩父の山々の稜線が鮮やかです。笹仁田峠・七国峠
笹仁田峠は、標高179m。古くから秩父地方や飯能と多摩川流域を結んだ峠です。江戸時代には成木地区で生産された石灰を運び出しました。幕末の動乱のおりには、官軍、幕府軍も通った古くから往来の盛んな峠です。今も交通量は切れ目ありません。七国峠は標高220m。峠付近の尾根道は平坦で見晴らしのよいことから「七つの国が見える峠」という意味で地名がつけられました。七国とは相模・駿河・甲斐・武蔵・上野・下野・常陸をいいますが。現在の地名に置き換えると、神奈川・静岡・山梨・東京~埼玉・群馬・栃木・茨城です。
岩蔵温泉
その昔、日本武尊(ヤマトタケルノミコト)が東征の前にこの地の温泉でみそぎをしたと言い伝えられています。泉質は単純アルカリ性できわめてなめらかです。江戸時代から湯治場として利用され、現在3軒で温泉郷を形成しています。戦前から戦後にかけて鉱水を大八車で宅配し、売っていた時期もあるということです。
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吹上しょうぶ公園は、谷戸地の景観を味わいながら春はハナショウブ、秋はヒガンバナと楽しめますが、毎年12月~2月まで休園します。さて、なぜでしょうか?
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寒さで木道が凍結するため・・・・園内には木道が敷かれていて、開園期は車椅子でも散策できます。寒くなると木道の水分が表面に上がってきて霜が下りたようになります。
ツルッと滑ってしまい危険なので、冬季は閉園しています。
霞丘陵情報 |
一般社団法人 青梅市観光協会 Tel. 0428-24-2481
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お問合わせ |
日本山岳会 東京多摩支部 |
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