テントで見たペルセウス座流星群
―木曽駒ヶ岳―
自宅では水道の蛇口をひねると水が流れ、スイッチを入れるとお湯が沸く便利な環境です。ところが、テント山行は水を背負い、食事も自分たちで準備しなければなりません。今回の経験で息子は改めて自分の置かれた環境の便利さを再認識し、すべてに感謝をして、無駄にしない心が芽生えてきたようです。それがテント山行の醍醐味のような気がします。
大塚さんファミリー
1日目
夏休みを利用して木曽駒ヶ岳へ「ペルセウス座流星群」の観察を目的に、小学校5年生の息子とテント山行に出かけました。
当日、自宅を朝6時に出発、電車とバスを利用して中央アルプスの玄関口、駒ヶ岳ロープウェイ、しらび平(1622m)に到着。しらび平駅から標高差950mの千畳敷駅までは7分30秒で到着。駅前の広場は大勢の観光客と登山者で埋め尽くされていました。目の前には、秋は紅葉、冬はスキーで賑わう千畳敷カールが広がります。
そこから、乗越浄土を目指して登ること約1時間、正面には中岳(2925m)、左側には宝剣山荘、そして宝剣岳が見えてきます。息子は着いたのかと期待しましたが、違うと気づくとちょっぴりガッカリした様子。気を取り直して小屋の後ろを巻くように通り、駒ヶ岳に向かうと、目の前には奇妙な形をした天狗岩が現れました。逸る気持ちを抑えつつ中岳まで慎重に上がると、眼下には駒ヶ岳頂上小屋が見えてきます。15時50分に小屋到着。テント泊の手続きをし、小屋近くにテントを2人で張りました。終えると、朝が早かったためか、寝袋で「ちょっと試してみるね」と一瞬で昼寝をしてしまった。
18時20分頃、日が暮れる前に木曽駒ヶ岳頂上に向かうと、頂上に着いた時には御嶽山に日が沈むまさにその時を迎えていました。木曽駒ヶ岳神社で安全祈願をして、暗くなる前にはテントへ。到着と同時に晩御飯の準備を整えて息子とささやかに乾杯を交わしました。流星群は夜中の12:00~3:00頃に見られるとの情報、食事を済ませ歯磨きをして即就寝。夜中の1:00に起床して、テントの中から空を仰ぎ見ると、夜空は満天の星空で閃光を放ち流星が流れていく。明るい市街地では考えられない星の数で、正に宝石を散りばめたような星空でした。
しらび平駅 | 千畳敷カール | 一緒にテントを張る | ||
翌日のお湯を作る | 寝袋が気持ちいい | 木曽駒ヶ岳頂上 |
2日目
4時30分起床。みそ汁とご飯で朝食を済ませ、早々にテントを撤収。
来た道を中岳に向けて、ゆっくり登り返します。尾根からは眼下に滑らかな雲海が広がり中央には富士山も確認。さて、この後は宝剣岳へ登りますが、ちょっとその前に、天狗岩に息子の手が噛まれて痛い様子のふざけた写真をフォーカス! 宝剣山荘にザックを置き、岩場を慎重に登ること20分、宝剣岳の頂上に到着。しかし、本当の頂は背後の大きな岩ですが、狭いし、尖がっているしで、息子は断念。
帰りも慎重に山荘まで下山し、剣ヶ池を経由して千畳敷駅まで歩きます。2人の山旅も大詰め、8時30分のロープウェイに乗り込み「しらび平」に到着。収集している山バッジを売店で購入してバスを乗り継ぎ、駒ヶ根駅には9時50分に到着。そのまま帰路に着きました。
今回は、流星群を見る目的があり、いつもと違った楽しみがあったことと、小屋のトイレが家のトイレと変わらない程に臭いもなく綺麗だったことや100名山のバッチが集められたことなど、楽しい思い出が一杯の山行だったと子どもも喜んでいました。
木曽駒ヶ岳頂上小屋の朝 | 中岳からの雲海 | 天狗岩に噛まれて! イタタ | ||
さあ宝剣岳へ | 宝剣岳頂上 | キンポウゲ科のお花 |
行 程
1日目 | [JR 東川口駅]6時31分発 → [駒ケ根駅]10 時52分着 |
2日目 | 4時30 分起床 → |