山は板から生まれた?

博士、山って板から生まれたんですか?

そうだよ。

あの本棚に使ってるような…。

もっと大きい板だよ。それに木じゃない、巨大な岩の板なんだ。専門用語でプレートって言うんだけど。

どのくらいの大きさ?

その板14枚か15枚で地球を包んでいるんだ。それくらい大きい。

地球は板で包まれてる? どこに? そんな大きな板見たことない。

この下。地面の下にある。

ええっ、この下に板があるの? でも地下鉄とかあるでしょ。

もっともっと下。30kmとかそれより下だよ。富士山を10個とか20個とか重ねた深さ。

そんな下? そこから山が生えてくるの?

実は板から山が生えてくるわけではないんだ。正確には板同士がぶつかってできる。

ぶつかるの?

板は動いているんだ。板の下にあるマントルが動いているから、上に乗った板が一定方向に動いているんだ。1年間に何cmか。

そんなちょっと?

1年で5cm動くとすれば、1億年で5億cm、つまり5000kmも動くんだ。日本列島の場合は、太平洋側の板が大陸側の板にぶつかって、その下にもぐり込んでいる。太平洋側の板の上に乗っていた土なんかが、大陸側の土なんかと押し合って盛り上がるんだ。それが山になる。

なるほど、山は板がぶつかってできるんだ。でも1億年…。

世界で一番高いヒマラヤ山脈は、7000万年前にぶつかりだして盛り上がり、8000m級の山が並ぶ山脈ができたと言われているんだ。

十和田湖

山のでき方

山ができる仕組みには、板(プレート)が衝突してできる場合と噴火してできる場合があるんだ。富士山とか御嶽山は噴火。地中にあるどろどろのマグマが地上に噴出して、固まって山になる。富士山は4回の大きな噴火があって、あの美しい形になったと言われているんだ。噴火の勢いで穴が開き、そこが湖になることもある。カルデラ湖と言って、十和田湖や屈斜路湖がそうだよ。