親子森林体験スクール
(日本山岳会 高尾の森づくりの会)

〜親子で森を楽しく実感する〜

・開催日 9月14日(土)、10月12日(土)、11月9日(土)
・対 象 小学4年生から6年生

毎年春(4,5,6月)と秋(9,10,11月)の2回親子で森林作業を行い、自然の成り立ちや森林の果たす役割を勉強しています。スクールは3カ月を1クールとして同じ参加者で構成。今年の秋のスクールで第12回目を終了しました。このレポートは第12期(第12回)の活動を取材し報告します。

[スクール開催地]

裏高尾小下沢国有林(高尾の森づくりの会作業地)

[主催]

公益社団法人 日本山岳会 高尾の森づくりの会
株式会社 京王電鉄

[趣旨]

普段共同作業をすることのない親子が参加し、山の自然や山の森の果たしている役割や自然の仕組みを体験学習します。
あわせて、わたしたち高尾の森づくりの会の後継者育成を図っています。

[対象参加者]

小学4年生から6年生と引率者(一般応募)
(複数の子供を連れてきたり、夫婦で参加する人もいます)

[スタッフ]

金子インストラクターと高尾の森づくりの会会員 
15名

[参加費]

一人500円(保険代)

[第12期の詳細]

9月14日土曜日
・9月は植樹のための地拵と作業道作り。水生生物観察会

10月12日土曜日
・10月は植樹のための地拵と作業道作り。

11月9日土曜日
・11月は植樹(広葉樹60本を自分たちが作った道を登り、自分たちが切り開いた場所に植樹)。森のお話。

[解説]

この秋で12回目(6年間)を終了した「親子森林体験スクール」は、小学4年生から6年生までの子供とその親(父親、母親を問わず)で構成され、希望する誰もが参加出来る企画です。今までに延べ800人位の親子が参加し、リピーターも多くいます。
作業する場所は、小下沢の小屋から急な斜面を標高差200メートル位登った所ですので、山登りの訓練も兼ねています。
内容は、山の作業道作り、地拵、植樹、草刈り、樹木の役割と種類、水生昆虫の勉強、山の自然の勉強等多岐にわたっています。
リーダーはインストラクターの資格を持つ金子春枝さん。金子さんを支えるスタッフは森づくりの会での活動歴7年以上のベテランです。安全に楽しく自然を親子で体験し、共有できるようプログラブが組まれています。

コラム

〈一般募集はしていません(団体募集はご相談ください)〉

第10回江戸川区清新第一小学校父子キャンプ
(日本山岳会高尾の森づくりの会)

~父親と子供の一泊キャンプ~
 

・開催日 平成25年8月24日(土)25日(日)
・対 象 江戸川区清新第一小学校の一年生から六年生

[目的地]八王子市裏高尾町「日影沢キャンプ場」

[主催]日本山岳会高尾の森づくりの会

[共催]林野庁関東森林管理局 高尾森林センター

[主旨]清新第一小学校は東京の下町にあります。ここは地下鉄東西線が開通して開けた当たり強い町でもあり、子ども達の多くは高層住宅に住んでいます。

この学校には10年以上前から「お父さん(おやじ)の会」という会があって、普段子どもたちと触れ合うことの少ないお父さんが子ども達の指導に当たるクラブがありました。10年前にこの会と高尾の森づくりの会との間に接点が出来、キャンプが始まりました。

登山や沢登り、テント張り、薪割り、お菓子作り、食事作り、テントで泊まるマナー、スイカ割りや素麺流し等をお父さんと一緒に山の中でやり、ふだん見ることの出来ない頼りがいのあるお父さんの姿、そして活動を通じて子ども達の成長を知るよい機会になっています。街中では生まれにくい子ども達同士の挨拶や助け合いは、地元に帰ってからも生かされ、日常の生活の中で自然に挨拶をするようになり、子ども達の安全や見守りにも効果がありあります。

登山や沢登りを通じて、自然環境を勉強し、頑張って登れば大きな喜びを得られるという貴重な体験も出来ます。今年は10周年を記念して、高尾の一丁平に20本の苗木を植え、参加者全員の名前を書いたプレートをつけました。

[開催日] 平成25年8月24日(土)25日(日)

[対象・参加者] 江戸川区清新第一小学校の一年生から六年生

[スタッフ] 高尾の森づくりの会会員12名

[当日の天気]
24日 曇り
25日 午前中雨、昼前から曇り

[日程]
24日
6時 地下鉄東西線西葛西駅集合
8時 高尾日影沢キャンプ場。テントを張った後、高尾一丁平へ登山、植樹
15時 スイカ割り、ピザ作り、夕食準備
18時 夕食の後、山中に入り「肝試し」

25日
6時 起床
朝食をとりながら天気待ちをするが雨が上がらないため沢登りは中止。素麺流しをキャンプ場ですることにし、準備開始。素麺流しの後、カキ氷を作って楽しむ。
13時 バス停に移動

[記録]
清新第一小学校の父子キャンプも今年で10回目となった。最初の頃に参加していた小学生は大学生になっている。

今年も24日朝9時前には、食料130人分の食料を満載したトラックが日影沢キャンプ場に到着した。早速荷を下ろし、空になったトラックに乗って、小下沢にある高尾の森づくりの会の小屋へキャンプ道具を取りに上がる。事前に準備してあったテント20張り、タープに使う巨大ビニールシート3枚、鍋14個、食器類100人分、発電機、投光機、テーブル、スピーカー、マットなどをトラックに積んでキャンプ場へ戻る。直ちにテント張を張った。

その後、高尾一丁平へ向けて出発。全員無事目的地に到着し、記念樹にプレートを付け、一丁平のベンチで昼ご飯を食べた。心配した天気もなんとか持ち、雨には会わなかった。午後1時半テント場帰着。

この間にテント場では残ったお父さん達が、小麦粉をこねてピザの台にするパンを作った。

テントの中で話し込む子ども、河に入って水をかけ合う子ども、カマドで火遊びする子ども、皆大騒ぎだ。やがて夕食準備になり、恒例のカレー作りが始まった。

スタッフは、特に危ないことがない限り口を出さないことにしている。間違えたり、迷ったりしても工夫しているうちに何とかなるものだ。

夕暮れになる頃、ご飯もカレーも出来上がった。タープの下に入ったり、川岸に陣取ったり、皆思い思いの場所で夕食。異口同音に「お母さんのカレーより美味しい!」

子ども達に「今夜は何時まで起きててもいいよ」と言うと普段、「早く寝ろ」とばかり言われている子どもは「ホントーに起きてていいのー」と大喜びだ。

翌25日は朝から雨。朝食をとりながら様子を見たが上がる様子がないので、予定していた沢登は昨年に引き続き中止。スイカ割りをした後に、小下沢の作業小屋前で予定していた素麺流しをキャンプ場でやることにし、道具を小屋に取りに上がる。会員が、素麺流し用に作り上げた水中ポンプを使った水の配給装置が無用になった。素麺を茹でる釜、素麺を水洗いする桶、素麺流し用の樋等を手際よく並べ、130人分の素麺流しをやった。子ども達は流れて来る素麺に多騒ぎ。なかには最初から最後まで、素麺の流し口にかじりつく子もいてお腹いっぱい食べた。今年も子どもだけでなくお父さんにとっても忘れられないキャンプとなったことだろう。